ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』448話~451話
448話「風船爆弾」8
スニーカーが宿直していたところ、早朝に男性から電話がかかってきます。男性は、爆発事件など何か面白いことはないか、と尋ねてきます。スニーカーが馬鹿なことを言うな、と叱責すると、その男は馬鹿と言われたことに怒り、この後何があってもお前の責任だ、と言い出します。その後間もなく、道路に癇癪玉がばらまかれ、玉突き事故が発生します。その直後に、スニーカー宛に醍醐と名乗るその男から犯行を示唆する電話があり、さらにその後にまた醍醐から電話があり、醍醐は河原に来いと命じます。河原では、子供が醍醐からラジコン飛行機のコントローラーから渡され、操縦していました。そのラジコン飛行機にはダイナマイトが搭載されており、スニーカーは間一髪で難を逃れます。
その後も醍醐は、時限爆弾を仕掛けて通告するなど、スニーカーを翻弄し、スニーカーは時限爆弾の処理で負傷してしまいます。スニーカーが強引に退院した後、醍醐はダイナマイトを搭載した風船爆弾を飛ばし、一係はその対処に追われます。スニーカーは何とか風船爆弾を海で爆破させることに成功します。醍醐は市役所の苦情係担当で、日ごろから住民の苦情を受ける立場にいることにストレスがたまっており、自分も誰かを虐める立場になりたい、と考えての犯行でした。スニーカーと醍醐とのやり取りは、現在のネットを想起させるところがあり、興味深いものです。醍醐のような人物は昔から存在しており、それがインターネットの普及で可視化されやすくなった、ということでもあるのでしょう。ダイナマイトを搭載した風船爆弾が飛んでいる様子があからさまな合成画像だったのは残念ですが、スニーカーの刑事としての未熟さを活かした、緊迫感のある話でなかなか楽しめました。
449話「ドック刑事雪山に舞う」・450話「ドック刑事雪山に斗う」9
基本的には一話完結の『太陽にほえろ!』には珍しく、449話・450話の2話で完結という構成になっています。ドックを演じる神田正輝氏のスキー技術がプロ級であることを活かした話になっており、二枚目でスキーが得意、都会的な垢抜けたところがあり、喜劇調の演技もやるとなれば、ドックと演者の神田氏の人気が高まっても不思議ではないな、と思います。
この時期の軽い作風を象徴するようなドックと、演者の神田正輝氏を苦手に思っていたというか、嫌っていた面がありましたが、神田氏はプロデューサー・脚本家・監督の要求に応えただけなのでしょうから、私の感情も理不尽なものですし、神田氏は視聴率の低下に悩んでいた『太陽にほえろ!』を延命させた功績者とも言えそうですから、感謝すべきなのでしょう。
話の本筋は一匹狼の殺し屋をめぐる捜査になっており、この殺し屋の謎めいた行動もあって緊張感の続く展開となっていました。殺し屋とその娘との関係が重要な背景として描かれていたことも、苦い結末も、話に深みをもたらしていてよかったと思います。この時期らしい軽さがありましたし、ドック主演ということでそれがやや強調された感もありましたが、話自体は面白く、このところ影の薄かったスコッチの活躍もありましたし、雪山でのアクションシーンには迫力があったので、かなり楽しめました。
451話「ゴリ、勝負一発!」7
3人対1人の喧嘩で1人の側が拳銃を持ちだしている、との通報を受けたゴリさんとドックが現場に行こうとすると、3発の銃声が聴こえてきて、3人の側は全員銃撃されて射殺されていました。ゴリさんとドックは直ちに犯人を追いかけ、射殺します。犯人は古川という一見すると普通の大学生でしたが、海外で射撃の腕を磨いていたマニアでした。古川がなぜ遊びの域を越えた射撃術を身に着けたのか、一係は捜査しますが、古川が死んでしまったので、なかなか手がかりをつかめません。
捜査が続く中、古川の仲間らしき男性が歩道橋の上を歩いていたゴリさんの前に現れ、拳銃を突きつけます。その男性は、ゴリさんのことをよく知っており、ゴリさんが古川を射殺したことも把握していました。その男性はゴリさんの他に犯人を撃った刑事を知りたがりましたが、ゴリさんは答えず、隙を見て下の道路を走っているトラックの荷台に飛び降り、右肩を撃たれたものの何とか難を逃れます。ゴリさんは怪我がまだ癒えないなか、強引に捜査に復帰します。
ゴリさんは以前暴力団幹部を殺害した男も同様に海外で射撃の腕を磨いたのではないか、と考え、その男の証言から、自分を襲撃した男が有田という外車のセールスマンであることを突き止めます。有田は、海外の射撃場で古川と双璧と称された射撃の腕の持ち主で、ゴリさんを殺すことで自分の射撃術を誇示しようとしていたのでした。ゴリさんはスコッチとの捜査中に有田に銃撃され、二人は捜査を続けますが、車に戻って報告中のスコッチは有田の運転する車に襲撃され負傷します。
ゴリさんはスコッチの制止を振り切って単独で有田を追跡します。有田はゴリさんを廃車置き場に誘い出し、ゴリさんと対決しようとします。そこへドックが駆けつけるのですが、ゴリさんはドックを控えさせ、単独で有田と対決します。ゴリさんは有田の意図を見抜き、有田を挑発することで、一発で有田の銃を撃ち落とし、逮捕します。なかなか緊張感のある話でしたが、古川や有田の犯行動機が個人的なもので、深い背景がなかったことや、海外の射撃場について深く描かれなかったことは物足りませんでした。
スニーカーが宿直していたところ、早朝に男性から電話がかかってきます。男性は、爆発事件など何か面白いことはないか、と尋ねてきます。スニーカーが馬鹿なことを言うな、と叱責すると、その男は馬鹿と言われたことに怒り、この後何があってもお前の責任だ、と言い出します。その後間もなく、道路に癇癪玉がばらまかれ、玉突き事故が発生します。その直後に、スニーカー宛に醍醐と名乗るその男から犯行を示唆する電話があり、さらにその後にまた醍醐から電話があり、醍醐は河原に来いと命じます。河原では、子供が醍醐からラジコン飛行機のコントローラーから渡され、操縦していました。そのラジコン飛行機にはダイナマイトが搭載されており、スニーカーは間一髪で難を逃れます。
その後も醍醐は、時限爆弾を仕掛けて通告するなど、スニーカーを翻弄し、スニーカーは時限爆弾の処理で負傷してしまいます。スニーカーが強引に退院した後、醍醐はダイナマイトを搭載した風船爆弾を飛ばし、一係はその対処に追われます。スニーカーは何とか風船爆弾を海で爆破させることに成功します。醍醐は市役所の苦情係担当で、日ごろから住民の苦情を受ける立場にいることにストレスがたまっており、自分も誰かを虐める立場になりたい、と考えての犯行でした。スニーカーと醍醐とのやり取りは、現在のネットを想起させるところがあり、興味深いものです。醍醐のような人物は昔から存在しており、それがインターネットの普及で可視化されやすくなった、ということでもあるのでしょう。ダイナマイトを搭載した風船爆弾が飛んでいる様子があからさまな合成画像だったのは残念ですが、スニーカーの刑事としての未熟さを活かした、緊迫感のある話でなかなか楽しめました。
449話「ドック刑事雪山に舞う」・450話「ドック刑事雪山に斗う」9
基本的には一話完結の『太陽にほえろ!』には珍しく、449話・450話の2話で完結という構成になっています。ドックを演じる神田正輝氏のスキー技術がプロ級であることを活かした話になっており、二枚目でスキーが得意、都会的な垢抜けたところがあり、喜劇調の演技もやるとなれば、ドックと演者の神田氏の人気が高まっても不思議ではないな、と思います。
この時期の軽い作風を象徴するようなドックと、演者の神田正輝氏を苦手に思っていたというか、嫌っていた面がありましたが、神田氏はプロデューサー・脚本家・監督の要求に応えただけなのでしょうから、私の感情も理不尽なものですし、神田氏は視聴率の低下に悩んでいた『太陽にほえろ!』を延命させた功績者とも言えそうですから、感謝すべきなのでしょう。
話の本筋は一匹狼の殺し屋をめぐる捜査になっており、この殺し屋の謎めいた行動もあって緊張感の続く展開となっていました。殺し屋とその娘との関係が重要な背景として描かれていたことも、苦い結末も、話に深みをもたらしていてよかったと思います。この時期らしい軽さがありましたし、ドック主演ということでそれがやや強調された感もありましたが、話自体は面白く、このところ影の薄かったスコッチの活躍もありましたし、雪山でのアクションシーンには迫力があったので、かなり楽しめました。
451話「ゴリ、勝負一発!」7
3人対1人の喧嘩で1人の側が拳銃を持ちだしている、との通報を受けたゴリさんとドックが現場に行こうとすると、3発の銃声が聴こえてきて、3人の側は全員銃撃されて射殺されていました。ゴリさんとドックは直ちに犯人を追いかけ、射殺します。犯人は古川という一見すると普通の大学生でしたが、海外で射撃の腕を磨いていたマニアでした。古川がなぜ遊びの域を越えた射撃術を身に着けたのか、一係は捜査しますが、古川が死んでしまったので、なかなか手がかりをつかめません。
捜査が続く中、古川の仲間らしき男性が歩道橋の上を歩いていたゴリさんの前に現れ、拳銃を突きつけます。その男性は、ゴリさんのことをよく知っており、ゴリさんが古川を射殺したことも把握していました。その男性はゴリさんの他に犯人を撃った刑事を知りたがりましたが、ゴリさんは答えず、隙を見て下の道路を走っているトラックの荷台に飛び降り、右肩を撃たれたものの何とか難を逃れます。ゴリさんは怪我がまだ癒えないなか、強引に捜査に復帰します。
ゴリさんは以前暴力団幹部を殺害した男も同様に海外で射撃の腕を磨いたのではないか、と考え、その男の証言から、自分を襲撃した男が有田という外車のセールスマンであることを突き止めます。有田は、海外の射撃場で古川と双璧と称された射撃の腕の持ち主で、ゴリさんを殺すことで自分の射撃術を誇示しようとしていたのでした。ゴリさんはスコッチとの捜査中に有田に銃撃され、二人は捜査を続けますが、車に戻って報告中のスコッチは有田の運転する車に襲撃され負傷します。
ゴリさんはスコッチの制止を振り切って単独で有田を追跡します。有田はゴリさんを廃車置き場に誘い出し、ゴリさんと対決しようとします。そこへドックが駆けつけるのですが、ゴリさんはドックを控えさせ、単独で有田と対決します。ゴリさんは有田の意図を見抜き、有田を挑発することで、一発で有田の銃を撃ち落とし、逮捕します。なかなか緊張感のある話でしたが、古川や有田の犯行動機が個人的なもので、深い背景がなかったことや、海外の射撃場について深く描かれなかったことは物足りませんでした。
この記事へのコメント
ですが、ゴリさんの一発必中主義が活かされた作品で良かったと思います。
長期ドラマらしいキャラの積み重ねを活かした話になっていてよいと思います。