洪水により衰退したカホキア遺跡
カホキア(Cahokia)遺跡の出現と衰退に関する研究(Munoz et al., 2015)が報道されました。カホキアはアメリカ合衆国のイリノイ州マディソン郡(Collinsville)コリンズビル市にある遺跡です。大規模なマウンドがあることで知られているカホキア遺跡ですが、大集落は300年ほどで消滅しており、その理由についてはよく分かっていませんでした。この研究は堆積物コア分析により、カホキアの盛衰がミシシッピ川の大洪水と連動していたことを明らかにしています。
カホキア周辺では、過去2000年の間に8回洪水が起きていたことが明らかになりました。このうち、洪水が長期間起きなかったのは、紀元後600年~紀元後1200年頃の間です。紀元後600年頃より、ミシシッピ川の氾濫原より外側の高い場所にあった定住集落が低い氾濫原に移動してきて農耕が集中して行われ、人口が増加し始め、ついには先コロンブス期において北アメリカ大陸で最大級の都市へと成長しました。しかし、紀元後1200年頃の大規模な洪水でカホキアは大打撃を受け、ついにはそれから150年以内に完全に放棄された、とのことです。
参考文献:
Munoz SE. et al.(2015): Cahokia’s emergence and decline coincided with shifts of flood frequency on the Mississippi River. PNAS, 112, 20, 6319–6324.
http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1501904112
カホキア周辺では、過去2000年の間に8回洪水が起きていたことが明らかになりました。このうち、洪水が長期間起きなかったのは、紀元後600年~紀元後1200年頃の間です。紀元後600年頃より、ミシシッピ川の氾濫原より外側の高い場所にあった定住集落が低い氾濫原に移動してきて農耕が集中して行われ、人口が増加し始め、ついには先コロンブス期において北アメリカ大陸で最大級の都市へと成長しました。しかし、紀元後1200年頃の大規模な洪水でカホキアは大打撃を受け、ついにはそれから150年以内に完全に放棄された、とのことです。
参考文献:
Munoz SE. et al.(2015): Cahokia’s emergence and decline coincided with shifts of flood frequency on the Mississippi River. PNAS, 112, 20, 6319–6324.
http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1501904112
この記事へのコメント