日本最古級の埋葬?
沖縄県南城市のサキタリ洞遺跡で埋葬されたと考えられる人骨が発見された、と報道されました。年代は9000年以上前になりそうで、日本列島では、愛媛県の上黒岩岩陰遺跡や長野県の栃原岩陰遺跡などに匹敵する、最古級の埋葬例になるかもしれない、とのことです。人骨の性別は不明で、直径約30cm大の4個の石で頭や胸や腹などが人為的に覆われており、骨の関節がつながるなど元の位置を動いていないと考えられることから、洞穴内を墓として埋葬された可能性があるそうです。
日本列島における確実な埋葬の事例は、西アジアやヨーロッパと比較するとかなり遅いと言えるでしょう。埋葬は象徴的行動の痕跡とされ、「現代的行動」の重要な指標となっています。しかし、西アジアやヨーロッパなど他地域との比較で、更新世後期~末期における「先進性」がしばしば指摘されるサハラ砂漠以南のアフリカにおいても、現時点では確実な埋葬の事例は西アジアやヨーロッパよりも遅れるようです。
埋葬にはいかなる社会的意味があり、どのような契機で出現し、継続されるのか、という問題とともに、そもそも象徴的行動や「現代的行動」とはどう定義されるのか、またその痕跡は考古学的にどう検証され得るのか、という問題も議論されなければならないのでしょう。もちろん、現時点では発見されていないだけで、今後日本列島で3万年前頃の(サハラ砂漠以南のアフリカでは10万年前頃の)埋葬事例が確認される可能性も想定しておく必要があるでしょう。
日本列島における確実な埋葬の事例は、西アジアやヨーロッパと比較するとかなり遅いと言えるでしょう。埋葬は象徴的行動の痕跡とされ、「現代的行動」の重要な指標となっています。しかし、西アジアやヨーロッパなど他地域との比較で、更新世後期~末期における「先進性」がしばしば指摘されるサハラ砂漠以南のアフリカにおいても、現時点では確実な埋葬の事例は西アジアやヨーロッパよりも遅れるようです。
埋葬にはいかなる社会的意味があり、どのような契機で出現し、継続されるのか、という問題とともに、そもそも象徴的行動や「現代的行動」とはどう定義されるのか、またその痕跡は考古学的にどう検証され得るのか、という問題も議論されなければならないのでしょう。もちろん、現時点では発見されていないだけで、今後日本列島で3万年前頃の(サハラ砂漠以南のアフリカでは10万年前頃の)埋葬事例が確認される可能性も想定しておく必要があるでしょう。
この記事へのコメント