Mark Fischetti「ネット化された霊長類」
今日はもう1本掲載します。『日経サイエンス』2014年12月号の特集「人類進化 今も続くドラマ」(関連記事)第3部「我々はどこへ行くのか」に掲載された、シェリー=タークル(Sherry Turkle)博士へのインタビュー記事です。ネットへの接続が常態となった社会(もちろん、そうではない社会・人々もまだ多いのでしょうが)への懸念が指摘されています。これといって目新しい見解はありませんが、人類がまだネットと上手く付き合えていないのではないか、との指摘はもっともなところだと思います。
興味深いのは、ネットへの接続が常態化している人々の間では、「切れ間」は不要だ、との意見が多いことです。話が少しでも途切れると、すぐに端末を見てしまう、と指摘されています。しかしタークル博士は、会話も人間関係も「切れ間」を含んでいるのだから、「切れ間」は不要だと考えているような人は、会話の仕方や関係の結び方を学んでいないのではないか、と指摘します。私もネットへの接続なしに1日を過ごすことが難しい生活を送っていると自覚しているだけに、考えさせられるところのある解説でした。
参考文献:
Fischetti M. (2014)、『日経サイエンス』編集部訳「ネット化された霊長類」『日経サイエンス』2014年12月号P100-103
興味深いのは、ネットへの接続が常態化している人々の間では、「切れ間」は不要だ、との意見が多いことです。話が少しでも途切れると、すぐに端末を見てしまう、と指摘されています。しかしタークル博士は、会話も人間関係も「切れ間」を含んでいるのだから、「切れ間」は不要だと考えているような人は、会話の仕方や関係の結び方を学んでいないのではないか、と指摘します。私もネットへの接続なしに1日を過ごすことが難しい生活を送っていると自覚しているだけに、考えさせられるところのある解説でした。
参考文献:
Fischetti M. (2014)、『日経サイエンス』編集部訳「ネット化された霊長類」『日経サイエンス』2014年12月号P100-103
この記事へのコメント