「大河ドラマで飛鳥時代」を夢想

 昨日(2014年11月16日)付の読売新聞朝刊の読書面に、表題の記事が掲載されていました。執筆者は作家の三浦しをん氏です。三浦氏は、『天智と天武~新説・日本書紀~』単行本第2集の帯に、以下のような推薦文を寄せています。

NHKさん、ぜひ「大河ドラマ」にしてください!
日本古代の歴史に詳しくなくても、楽しめます!政治とは家庭内紛争に似た側面を持つのだと、こんなにスリリングに表現した作品はあるまい。登場人物たちが今後、どのように変化・成長していくのか、目が離せない。憎み切れないろくでなし、中大兄皇子をひそかに応援しています!


 昨日付の読売新聞朝刊の読書面でも、三浦氏は以下のように述べています。

 阿修羅像が制作されるよりもう少しまえの、飛鳥時代を知るのにうってつけの漫画がある。里中満智子の『天上の虹』 (講談社)と、中村真理子の『天智と天武』 (園村昌弘原作、小学館)だ。
 なにしろ当時は、叔父と露や異母兄妹が結婚するので、人間関係というか親戚関係が複雑。系図を書いて飲みこもうにも、迷路みたいになってしまう。その点、漫画ならば、ひとの心の動きに焦点を定めつつ歴史の流れを追ってくれるうえに、ビジュアル表現なので、とてもわかりやすくおもしろい。『天上の虹』も『天智と天武』も、史実を踏まえながらも、それぞれの作者の解釈が斬新で、つづきが楽しみな作品だ。
 これらの漫画を読むたび、なぜNHKの大河ドラマで飛鳥時代を取りあげないのかなあと思う。権謀術数あり、大規模な戦いありの本格的政治抗争が繰り広げられるうえに、愛憎渦巻く壮大なホームドラマでもあるという、画期的な一作になるはずなのに!


 一度は飛鳥時代を舞台にした大河ドラマを見たい、と私もずっと思ってきましたが、考証の難しさと制作費(江戸時代や戦国時代や平安時代末期とは異なり、衣装・小道具・セットの使い回しが難しいでしょうから、割高になりそうです)を考えると、大河ドラマで取り上げられる可能性はきわめて低いだろう、と思います。飛鳥時代の大河ドラマ化はともかく、読売新聞の読書面で取り上げられたわけですから、『天智と天武~新説・日本書紀~』の人気が少しでも高まり、今月末に刊行予定の単行本第6集が少しでも多く売れるとよいな、と願っています。

この記事へのコメント

デニソワ人って(略)
2014年11月17日 00:46
NHKのドラマだと本木雅弘が聖徳太子を演じたドラマがありましたね
大河ドラマで最も古い時代を扱ったのはつい最近の平清盛でしょうか
このドラマが好評ならば新しい挑戦をという雰囲気がNHKに生まれたでしょうが、あまり評判が良くなかったので難しいでしょうね
聖徳太子や最近ではアテルイが主人公のドラマのように単発ドラマが限界なのかなと諦めてます
ドキュメンタリー風ドラマのタイムスクープハンターでも平安時代前半の作品は一つしかないはずです
真田丸の脚本を担当する三谷幸喜が以前、藤原不比等の大河を書きたいと語ってました
もしかしたらと待って10年は経ちますが、全く実現する気配はないです
なんてこったい(!!)
2014年11月17日 19:45
大河ドラマで最も古い時代を扱った作品は10世紀前半(平安時代中期)を舞台にした『風と雲と虹と』のはずです。同作品は、本編と総集編の全話が現存する古い作品でもあります。 平成期に限定すれば、確かに『平清盛』が最も古い時代を扱った作品になると思われますが、同作品は、『新・平家物語』同様、12世紀(平安時代)後~末期を舞台にした作品です。
2014年11月17日 21:04
NHKの単発ドラマで古代史三部作がありましたね(聖徳太子・大化改新・吉備真備)。確かに、あまり評判はよくなかったようで、大河ドラマで奈良時代以前は難しいのだろうな、と思います。

『風と雲と虹と』は、私が最も好きな大河ドラマです。
ひろし
2014年11月20日 13:46
これは興味いですね。
飛鳥時代とは、マイナー中のマイナー。
確かに面白そうなコンセプトですが、大衆では殆ど知られてない時代ですから、1年間の大河では無理があります。
特に、近年のマイナー時代(平安)の大河『平清盛』が視聴率では大敗でしたので、NHK製作側はリスクを取らないでしょう。
精々、去年BS時代劇で放送された『火怨・北の英雄 アテルイ伝』(平安初期)の様に3~4回構造ならなんとかなるかも。

それでは~
2014年11月20日 21:17
これまでのNHK古代史ドラマも単発でしたから、やはり大河ドラマ化は厳しそうですね。

乙巳の変から大宝律令の制定あたりまではドラマとして面白くなりそうなのですが。

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