凱旋門賞予想
日本時間で本日23時半頃に第93回凱旋門賞が行なわれます。今年はゴールドシップ・ジャスタウェイ・ハープスターという日本の一流馬3頭が出走するので、日本では高い関心を集めているようです。ただ、ジャスタウェイは安田記念以来の出走となりますし、ゴールドシップもハープスターも札幌記念を前哨戦としていて、3頭ともにロンシャン競馬場での競争経験がないことから、3頭のうちどれかが勝てる可能性は低いように思います。さらに問題となるのは、3頭の鞍上がいずれも日本人騎手だということです。しかも、日本人騎手としてはロンシャンコースに慣れている武豊騎手や、凱旋門賞で好成績を残している蛯名正義騎手が騎乗するわけではありません。おそらく、ヨーロッパ競馬と比較して日本競馬が最も劣っているのは(トップクラスの)騎手でしょうから、この点でもひじょうに厳しい戦いとなりそうです。
しかし逆に考えれば、臨戦過程も騎手も厳しい条件の中で日本馬が勝ってこそ、日本の競馬関係者もファンも凱旋門賞の呪縛から完全に解放されるわけで、もし3頭のうちどれかが勝てば、昨年か一昨年にオルフェーヴルが凱旋門賞を勝っていた場合よりもずっと、日本競馬界にとって意義が大きいのではないか、と思います。日本馬3頭は一長一短といった感じで、どの馬が再先着するのか、予想の難しいところです。ジャスタウェイは能力という点では期待できそうですが、距離はさておくとしても臨戦過程が問題になりそうです。ゴールドシップは馬場が合いそうとはいっても、安定感に欠けますし、そもそも能力が足りないのではないか、との疑念が残ります。また、内枠に入ったことも不安点です。過去2回の宝塚記念では外枠だったので、スタートが良くなくても、揉まれずに先行できました。しかし内枠だと、スタートが良くない場合は前が塞がってしまい、先行できない可能性があります。さすがにゴールドシップは、後ろから進んでまくって凱旋門賞を勝てるほど、強い馬ではないでしょう。ただ、騎手の比較では日本馬3頭で最も期待できそうです。ハープスターは、斤量面では有利でも、2400mの距離と馬場が気になるところです。
日本馬3頭についてまとめると、3頭ともたいへん厳しい勝負になりそうで、3頭のうちどれかが勝てる可能性はかなり低いように思います。ジャスタウェイは私が考えている以上に強い可能性もあるので、わずかながら勝機もあるものの、久々がこたえるか、騎手が内から馬群を捌けないか、外を回って伸びあぐねるといった感じで、6着以下の可能性が高いでしょう。二桁着順の可能性もかなりあると思います。ゴールドシップは、馬場適性が期待以上にあれば、横山典弘騎手だけに、好騎乗で一発があるかもしれない、と思います。ただ、後方から行って外に出すものの、じりじりと伸びるだけで終わりそうな気もします。ジャスタウェイよりも勝機は少ないでしょうが、臨戦過程に問題のあるジャスタウェイに先着する可能性は高いと思います。それでも、7~9着あたりで終わる可能性が高いでしょう。二桁着順の可能性もそれなりにあると思います。ハープスターは、馬場が合うようなら、日本馬で最先着する可能性が高いと思います。しかし、騎手が内から馬群を捌けるとはとても思えませんし、かといって外を回って勝てるほど強いとも思えませんので、馬場と距離をこなしたとしても、2着が精一杯でしょう。
日本馬以外では、複数の有力馬がそろっているものの、抜けた馬はいないという感じです。今年は、有力視されたシーザムーンが前哨戦のバーデン大賞で敗れ、その後に故障で引退したり、昨年の勝ち馬トレヴがよいところなく3連敗したり、3歳牝馬として38年振りにキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを勝って(その時点では無敗)有力視されたタグルーダが次走で同世代の牝馬タペストリーに負けたりと、やや混戦模様と言えそうです。しかし、一昨年ほど低水準というわけでもなさそうで、日本馬がこれらの相手をまとめて負かす場面を想像しにくい、というのが率直な感想です。
斤量に恵まれている3歳馬では、まだ底を見せていないと言われている牡馬のエクトと、フランスオークスを勝ち無敗の牝馬アヴニールセルタンと、上述したタグルーダおよびそのタグルーダに勝ったタペストリーが怖い存在です。ただ、タグルーダはキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスの後に好調を維持できているのか、という疑問もあります。これは、追加登録で出走してきたタペストリーにも言えることで、陣営が勝機有と判断したから追加登録となったのでしょうが、どこまで調子を上げてきたのか、疑問が残ります。その意味では、凱旋門賞に目標を絞ってきたように思えるエクトとアヴニールセルタンの方が有力でしょう。しかし、両馬とも昨年のトレヴほどの強さは感じません。昨年は、トレヴの完勝もあるかな、と予想し(関連記事)、残念ながらその予想が的中してしまいました。
エクトとアヴニールセルタンのどちらかが完勝することはまずないだろう、と思います。さらに言えば、両馬ともに実はさほど強くなく、完敗する可能性もあるでしょう。しかし、有力3歳馬のタグルーダ・タペストリー・エクトー・アヴニールセルタンがそろって凡走する可能性も低いでしょうから、勝つのはこの4頭のどれかだと思います。古馬では、昨年の勝ちトレヴが相変わらずそれなりの人気のようですが、もう昨年のような力はとてもないようで、昨年より斤量が3.5kgも増えることからも、勝ち負けにはならないでしょう。印は以下の通りです。
◎エクト、○アヴニールセルタン、▲タグルーダ、△タペストリー、△キングストンヒル、△ハープスター、△アイヴァンホー
しかし逆に考えれば、臨戦過程も騎手も厳しい条件の中で日本馬が勝ってこそ、日本の競馬関係者もファンも凱旋門賞の呪縛から完全に解放されるわけで、もし3頭のうちどれかが勝てば、昨年か一昨年にオルフェーヴルが凱旋門賞を勝っていた場合よりもずっと、日本競馬界にとって意義が大きいのではないか、と思います。日本馬3頭は一長一短といった感じで、どの馬が再先着するのか、予想の難しいところです。ジャスタウェイは能力という点では期待できそうですが、距離はさておくとしても臨戦過程が問題になりそうです。ゴールドシップは馬場が合いそうとはいっても、安定感に欠けますし、そもそも能力が足りないのではないか、との疑念が残ります。また、内枠に入ったことも不安点です。過去2回の宝塚記念では外枠だったので、スタートが良くなくても、揉まれずに先行できました。しかし内枠だと、スタートが良くない場合は前が塞がってしまい、先行できない可能性があります。さすがにゴールドシップは、後ろから進んでまくって凱旋門賞を勝てるほど、強い馬ではないでしょう。ただ、騎手の比較では日本馬3頭で最も期待できそうです。ハープスターは、斤量面では有利でも、2400mの距離と馬場が気になるところです。
日本馬3頭についてまとめると、3頭ともたいへん厳しい勝負になりそうで、3頭のうちどれかが勝てる可能性はかなり低いように思います。ジャスタウェイは私が考えている以上に強い可能性もあるので、わずかながら勝機もあるものの、久々がこたえるか、騎手が内から馬群を捌けないか、外を回って伸びあぐねるといった感じで、6着以下の可能性が高いでしょう。二桁着順の可能性もかなりあると思います。ゴールドシップは、馬場適性が期待以上にあれば、横山典弘騎手だけに、好騎乗で一発があるかもしれない、と思います。ただ、後方から行って外に出すものの、じりじりと伸びるだけで終わりそうな気もします。ジャスタウェイよりも勝機は少ないでしょうが、臨戦過程に問題のあるジャスタウェイに先着する可能性は高いと思います。それでも、7~9着あたりで終わる可能性が高いでしょう。二桁着順の可能性もそれなりにあると思います。ハープスターは、馬場が合うようなら、日本馬で最先着する可能性が高いと思います。しかし、騎手が内から馬群を捌けるとはとても思えませんし、かといって外を回って勝てるほど強いとも思えませんので、馬場と距離をこなしたとしても、2着が精一杯でしょう。
日本馬以外では、複数の有力馬がそろっているものの、抜けた馬はいないという感じです。今年は、有力視されたシーザムーンが前哨戦のバーデン大賞で敗れ、その後に故障で引退したり、昨年の勝ち馬トレヴがよいところなく3連敗したり、3歳牝馬として38年振りにキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを勝って(その時点では無敗)有力視されたタグルーダが次走で同世代の牝馬タペストリーに負けたりと、やや混戦模様と言えそうです。しかし、一昨年ほど低水準というわけでもなさそうで、日本馬がこれらの相手をまとめて負かす場面を想像しにくい、というのが率直な感想です。
斤量に恵まれている3歳馬では、まだ底を見せていないと言われている牡馬のエクトと、フランスオークスを勝ち無敗の牝馬アヴニールセルタンと、上述したタグルーダおよびそのタグルーダに勝ったタペストリーが怖い存在です。ただ、タグルーダはキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスの後に好調を維持できているのか、という疑問もあります。これは、追加登録で出走してきたタペストリーにも言えることで、陣営が勝機有と判断したから追加登録となったのでしょうが、どこまで調子を上げてきたのか、疑問が残ります。その意味では、凱旋門賞に目標を絞ってきたように思えるエクトとアヴニールセルタンの方が有力でしょう。しかし、両馬とも昨年のトレヴほどの強さは感じません。昨年は、トレヴの完勝もあるかな、と予想し(関連記事)、残念ながらその予想が的中してしまいました。
エクトとアヴニールセルタンのどちらかが完勝することはまずないだろう、と思います。さらに言えば、両馬ともに実はさほど強くなく、完敗する可能性もあるでしょう。しかし、有力3歳馬のタグルーダ・タペストリー・エクトー・アヴニールセルタンがそろって凡走する可能性も低いでしょうから、勝つのはこの4頭のどれかだと思います。古馬では、昨年の勝ちトレヴが相変わらずそれなりの人気のようですが、もう昨年のような力はとてもないようで、昨年より斤量が3.5kgも増えることからも、勝ち負けにはならないでしょう。印は以下の通りです。
◎エクト、○アヴニールセルタン、▲タグルーダ、△タペストリー、△キングストンヒル、△ハープスター、△アイヴァンホー
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