『太陽にほえろ!』402話~406話
402話「島刑事よ、安らかに」9
殿下殉職三部作の第1回となります。事前に情報を得ていないと、殿下が殉職すると勘違いしても不思議ではないというか、視聴者にそのように勘違いさせるのが製作者側の意図だったのでしょう。あざとい手法とも言えますが、視聴率競争で苦戦していた時期だっただけに、仕方のないところもあるでしょうか。巧妙に誘い出された殿下が銃撃され、絶体絶命の状況に追い込まれます。一方、一係は必死に殿下の行方を追います。緊張感あふれる展開がよいと思います。それにしても、殺人映画の撮影のために小さな映画制作集団が現職の刑事を殺そうとするのは、さすがに無理があると思うのですが・・・。
403話「罪と罰」8
冤罪被害者の家族が詐欺被害にあい、その詐欺師が殺害されたため、容疑がかけられます。捜査が進むと、警察に不信感を抱く冤罪被害者の弟に容疑がかけられます。その容疑は、冤罪被害者の家族の調査によって晴れます。ボスは、冤罪被害者一家の結束があまりにも強いことに疑問を抱き、一家の出身地まで行って調べ始めます。結局、犯人は冤罪被害者で、一家全員でそれを庇おうとしていたことが明らかになります。ひじょうに重い話で、考えさせられるところが多々あります。
404話「鍵のかゝった引き出し」9
スコッチとロッキーは暴走族を取り締まり、そのうちの一人の浪人生をスコッチは厳しく取り締まります。冒頭ではロッキーと談笑するくらいで、丸くなった感もあるスコッチですが、相変わらず捜査は強引です。ところが翌朝、その浪人生が焼死体で発見されます。警察の捜査の行き過ぎにより浪人生は自殺したのではないか、とスコッチはマスコミにも批判され、焼香も遺族に断られます。一係は他殺の線でも捜査を進めますが、なかなか証拠を見つけられません。
スコッチの強引な捜査に一係の他の刑事も心配しますが、ボスはあくまでもスコッチを信じようとします。スコッチは、学生に覚醒剤を売りつける人間がいる、との情報を得て浪人生を厳しく調べたのでした。それを知った一係の他の刑事も、覚醒剤の売人として怪しい人物を調べ始めます。売人たちが逮捕された後、浪人生の鍵のかかった引き出しの中には、覚醒剤をうつための注射器が入っていました。スコッチ無双はさすがにやり過ぎな感がありましたし、後味の悪い話ではありましたが、かなり面白かったと思います。
405話「時効」10
山さんが7年前に逮捕した金庫破りの容疑者上原が、時効直後に山さんを訪ねてきます。山さんでさえ自白させられなかった上原がなぜ改めて山さんを訪ねてきたのか、という謎解きから物語は始まります。山さんが上原を居酒屋に誘い、金庫破りの犯人なのか、と問い詰めると、上原はあっさりと犯行を自白します。山さんは休暇をとり、事件の再調査を始めます。上原が海外に出かけるなどしていたら、その期間は時効に含まれないからです。しかし、結局時効停止期間になるような事実は見つかりませんでした。
そんな時に、金庫破り事件が起きて6000万円が盗まれます。その手口は、かつての上原の犯行と同じでした。山さんは早速上原を調べますが、上原は落ち着き払っていました。一係が上原の調査を進めるなかで、意外な容疑者が浮かび上がってきます。なかなかよく話が練られていましたし、人生観で考えさせられる話にもなっていたので、かなりよい出来だと思います。上原役の昨年(2013年)急逝した石田太郎氏が作品の質を高めていると思います。
406話「島刑事よ、さようなら」8
殿下殉職三部作の第2回となります。まあ今回は、予告を見て殿下の殉職と勘違いした視聴者は少ないでしょうが、あざとい手法とは言えるでしょう。殿下は喫茶店で偶然ノートを見て、自殺未遂を起こした少女を救出します。生きるのが面倒になったという少女を殿下は諭します。少女は、父親の転勤が多いため、学校にも馴染めず、親友もいませんでした。
そんな頃、連続殺傷事件が発生します。ゴリさんが犯人を捕まえますが、その犯人が起こしたのは傷害事件だけで、殺人事件は別人の犯行でした。早期に有力容疑者が浮かび上がるのですが、一係は犯行の立証に苦労します。殿下に助けられた少女は、殿下を助けようと独自に事件を調査しますが、その頭の回転の速さには本当に驚かされます・・・。少女と殿下の別れはなかなか切ないものでした。
殿下殉職三部作の第1回となります。事前に情報を得ていないと、殿下が殉職すると勘違いしても不思議ではないというか、視聴者にそのように勘違いさせるのが製作者側の意図だったのでしょう。あざとい手法とも言えますが、視聴率競争で苦戦していた時期だっただけに、仕方のないところもあるでしょうか。巧妙に誘い出された殿下が銃撃され、絶体絶命の状況に追い込まれます。一方、一係は必死に殿下の行方を追います。緊張感あふれる展開がよいと思います。それにしても、殺人映画の撮影のために小さな映画制作集団が現職の刑事を殺そうとするのは、さすがに無理があると思うのですが・・・。
403話「罪と罰」8
冤罪被害者の家族が詐欺被害にあい、その詐欺師が殺害されたため、容疑がかけられます。捜査が進むと、警察に不信感を抱く冤罪被害者の弟に容疑がかけられます。その容疑は、冤罪被害者の家族の調査によって晴れます。ボスは、冤罪被害者一家の結束があまりにも強いことに疑問を抱き、一家の出身地まで行って調べ始めます。結局、犯人は冤罪被害者で、一家全員でそれを庇おうとしていたことが明らかになります。ひじょうに重い話で、考えさせられるところが多々あります。
404話「鍵のかゝった引き出し」9
スコッチとロッキーは暴走族を取り締まり、そのうちの一人の浪人生をスコッチは厳しく取り締まります。冒頭ではロッキーと談笑するくらいで、丸くなった感もあるスコッチですが、相変わらず捜査は強引です。ところが翌朝、その浪人生が焼死体で発見されます。警察の捜査の行き過ぎにより浪人生は自殺したのではないか、とスコッチはマスコミにも批判され、焼香も遺族に断られます。一係は他殺の線でも捜査を進めますが、なかなか証拠を見つけられません。
スコッチの強引な捜査に一係の他の刑事も心配しますが、ボスはあくまでもスコッチを信じようとします。スコッチは、学生に覚醒剤を売りつける人間がいる、との情報を得て浪人生を厳しく調べたのでした。それを知った一係の他の刑事も、覚醒剤の売人として怪しい人物を調べ始めます。売人たちが逮捕された後、浪人生の鍵のかかった引き出しの中には、覚醒剤をうつための注射器が入っていました。スコッチ無双はさすがにやり過ぎな感がありましたし、後味の悪い話ではありましたが、かなり面白かったと思います。
405話「時効」10
山さんが7年前に逮捕した金庫破りの容疑者上原が、時効直後に山さんを訪ねてきます。山さんでさえ自白させられなかった上原がなぜ改めて山さんを訪ねてきたのか、という謎解きから物語は始まります。山さんが上原を居酒屋に誘い、金庫破りの犯人なのか、と問い詰めると、上原はあっさりと犯行を自白します。山さんは休暇をとり、事件の再調査を始めます。上原が海外に出かけるなどしていたら、その期間は時効に含まれないからです。しかし、結局時効停止期間になるような事実は見つかりませんでした。
そんな時に、金庫破り事件が起きて6000万円が盗まれます。その手口は、かつての上原の犯行と同じでした。山さんは早速上原を調べますが、上原は落ち着き払っていました。一係が上原の調査を進めるなかで、意外な容疑者が浮かび上がってきます。なかなかよく話が練られていましたし、人生観で考えさせられる話にもなっていたので、かなりよい出来だと思います。上原役の昨年(2013年)急逝した石田太郎氏が作品の質を高めていると思います。
406話「島刑事よ、さようなら」8
殿下殉職三部作の第2回となります。まあ今回は、予告を見て殿下の殉職と勘違いした視聴者は少ないでしょうが、あざとい手法とは言えるでしょう。殿下は喫茶店で偶然ノートを見て、自殺未遂を起こした少女を救出します。生きるのが面倒になったという少女を殿下は諭します。少女は、父親の転勤が多いため、学校にも馴染めず、親友もいませんでした。
そんな頃、連続殺傷事件が発生します。ゴリさんが犯人を捕まえますが、その犯人が起こしたのは傷害事件だけで、殺人事件は別人の犯行でした。早期に有力容疑者が浮かび上がるのですが、一係は犯行の立証に苦労します。殿下に助けられた少女は、殿下を助けようと独自に事件を調査しますが、その頭の回転の速さには本当に驚かされます・・・。少女と殿下の別れはなかなか切ないものでした。
この記事へのコメント
それに比べてロッキーのジャンバーは「えっ?」と思います。当時はそんな風には感じなかったんですが・・・。
ベテラン組はおおむねスーツですから、今でもさほど違和感はないように思います。
『殿下が何の連絡もなく、突然消息を絶った』これは小林恭治による同話の予告編ナレーションだが、殿下が、何度目かの生命の危機に陥るこの話の最初から種明かし というか、この話のリメイクが後年の『刑事貴族』(郷ひろみ編)の中の『殺人フィルムへの招待』という回。
『刑事貴族』自体も視聴率が振るわず、太陽と言う大いなる遺産から話を拝借してくるしか製作現場も手がなかったのかな?
『刑事貴族』での太陽のリメイク作は他にも、『危険な約束』(刑事貴族時 刑事たちの忙しい夜)『ボスを殺しに来た女』(刑事貴族時 宮本課長の災難)があります。
と、昔太陽の関連本かなにかで読んだ記憶があったので、今回はちょっと変わった視点からコメントしてみました。