大河ドラマ『軍師官兵衛』第39回「跡を継ぐ者」

 まだ日付は変わっていないのですが、9月29日分の記事として掲載しておきます。官兵衛は秀吉から警戒されていることを知り、長政に家督を譲ろうとします。このところずっと、官兵衛とすっかり専制権力者となって猜疑心を強めていった秀吉との緊張した関係が軸になって描かれており、今回は、それに茶々の懐妊が絡んできて、いっそう両者の対立が深まっていきます。秀吉の人物造形・変容は、分かりやすさを志向するこの作品らしいな、と思います。 官兵衛や黒田家の凄さがじゅうぶんに描かれていない、との批判も多いだろうとは思いますが、演者の努力で補われている感もあるので、この作品くらいならさほど問題ではないだろう、と考えています。

 秀吉と妊娠・出産した茶々との関係も分かりやすさを志向したこの作品らしいもので、陳腐な感もありますが、喜劇調にもなっていて、さほど悪くはないと思います。この作品は官兵衛が主人公なので、関ヶ原の戦いの後はさほど描かれないでしょうが、茶々は重要人物となっていますし、又兵衛と長政との関係も子供のころから描かれてきたので、大坂の陣も少し描かれるとよいな、と思います。しかし、大坂の陣は再来年の大河ドラマにてじゅうぶん描かれるでしょうから、この作品ではせいぜい語りで言及される程度かもしれません。今回から増田長盛が登場となります。演ずるのは有薗芳記氏で、三成よりもさらに小物感を漂わせる人物造形となっていますが、今後の登場も楽しみです。相変わらず、ホームドラマパートで無駄なところが多いように思えるのは残念です。

この記事へのコメント

ひろし
2014年10月01日 16:29
今回で官兵衛は家督を長政に譲る内容でしたが、秀吉・茶々のホームドラマパートが余計に無駄に長く感じ、余りパッとしませんでした。
本来なら、官兵衛の過去(功績)を振り替えし、回想シーンを挟んで、色々と考え、苦悩した結果で、家督を譲るというパターンだったら、もっと感情入りが出来たと思います。
葛藤が感じられなかったです。まあ、今回の大河で、官兵衛は余り大した活躍はせず、地味な存在だったので、仕方が無いのかもしれませんが。
それにしても、あと11話で終わるというのに、全然官兵衛の魅力が感じられませんので、家督を長政に譲っても、余り印象に残りませんでした。
ホント、残念です。視聴率も微妙に下がってきてるし。

一昨日にクランクアップがされたそうですね。
最終回はどうなるのか、気になります。
まあ、殆ど期待してませんけど(笑)。

それでは~
2014年10月01日 21:07
この作品は、全体的にホームドラマの出来があまりよくありませんね。

まあ、出来がよくないというよりは、無駄に長いと言うべきなのかもしれませんが。

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