大相撲秋場所千秋楽

 今日はもう1本掲載します。14日目に逸ノ城関を破って単独首位に立った白鵬関が、横綱同士の結びの一番で鶴竜関を破り、31回目の優勝を達成しました。今場所の注目は何と言っても新入幕の逸ノ城関で、十両時代にすでにかなり話題になっていましたが、14日目に白鵬関に負けて優勝はならなかったとはいえ、1横綱・2大関を破っての13勝2敗は本当に見事でした。とくに豪栄道関との取組は、逸ノ城関の方が番付は上ではないか、と思わせるような内容でした。逸ノ城関の素晴らしさは、その優れた体格・力・重い腰という身体能力面だけではなく、精神面にもあると思います。その落ち着きは、新入幕というか初土俵から5場所目とはとても思えません。まだ立ち合いが弱く、速い動きに翻弄されそうな脆さも感じますし、恵まれた体格なのに立ち合いの変化はやめてもらいたいものですが、大怪我をしなければ横綱に昇進するでしょう。逸ノ城関が横綱として安定してきたあたりで、白鵬関が引退するという流れになりそうです。

 途中休場した日馬富士関と、11勝4敗に終わった鶴竜関の両横綱は今後も厳しそうです。日馬富士関は勢いに乗ると強いので、怪我から復帰すれば、この後1回か2回優勝できるかもしれませんが、鶴竜関は結局横綱としては優勝できずに引退することになりそうです。鶴竜関と白鵬関は生まれが半年も違わない程度なので、鶴竜関が衰える前に白鵬関が急激に衰えることは考えにくく、また白鵬関が決定的に衰える前に逸ノ城関が横綱として安定してきそうです。大怪我で一時は幕下まで陥落した栃ノ心関が全勝で十両優勝を果たし、幕内復帰を確実としたことも嬉しいものです。栃ノ心関は逸ノ城関を破って先場所十両で優勝しているだけに、大怪我の前よりも力が衰えているということはなさそうです。幕内上位まではすぐに戻って来るのではないか、と期待しています。

この記事へのコメント

ひろし
2014年10月01日 16:15
最近の白鵬は全盛期程の強さではありませんが、安定感は相変わらず抜群ですね。
平幕相手には殆ど負けてませんし、連続2桁勝ち越し記録を更新中ですし。
新入幕の逸ノ城も今場所はかなり注目を浴びました。1横綱・2大関を破るとは凄いです。
100年ぶりの新入幕の優勝はならなかったが、白鵬からかなり評価されてます。
今後、彼の活躍次第で、技を磨けば、最強の力士になるかもしれない。
もしかしたら、白鵬の記録を上回る...かも(笑)。
旭天鵬は、73年ぶりの40代での勝ち越しとは、凄いです。ホント、40代とは思えない相撲内容でした。これからは、高齢力士もかなり活躍されると思います。今でも、2度目の優勝を期待してる声も少なくないですし。
それにしても、同じモンゴルの両横綱には、もっとしっかりして欲しいです。日馬富士は、手術せず、来場所復帰するそうですが、どう活躍するか気になります。鶴竜も、1回の優勝で昇進以降、成績も微妙ですし、優勝は難しそうです。本来、この2人は白鵬と共に、優勝争いに絡む筈ですが、毎回期待外れです。来場所こそ、盛り上げて欲しいです。
総じて、今場所はモンゴル勢の活躍が、かなり目立ちました。ちょっと前まで、活躍してたエジプトの大砂嵐は低迷気味で、今後の将来が不安になります。

それに比べて、日本勢はだらしが無いですね(汗)。新大関の豪栄道は、かなり期待があったそうですが、ギリギリの勝ち越し。まあ、怪我の治療の為、夏巡業を全休しましたし、ブッツケ本番に場所を挑んだことですし、当然の結果でしょうか。一様、白鵬には3連勝してますし、それ並みの期待はあります。来場所は、どう成長するか、気になります。他の2人の大関も、勝ち越しはしたが、微妙な結果でした。遠藤は、髷を結ってから、低迷気味ですし、すっかり影が薄くなりました。

それでは~
2014年10月01日 21:05
逸ノ城関は、技もさることながら立ち合いが大きな課題になりそうです。立ち合いが鋭い上位で、研究されるなかどこまでやれるのか、来場所が楽しみです。

日馬富士関は、怪我が完治すれば、もう1回くらい優勝できそうな気がします。鶴竜関は、大関時代も最期の2場所以外は平凡な成績でしたから、率直に言って横綱の器ではないと思います。稀勢の里関を無理に横綱に昇進させようとして基準を緩めた相撲協会の失敗だと思います。

この記事へのトラックバック