『太陽にほえろ!』362話~366話
362話「デイト・ヨコハマ」7
麻薬捜査のためにロッキーと早瀬婦警は偽装デートをし、麻薬事件とは無関係の一般人2名も巻き込まれてのアクションシーンが展開しますが、コメディー色もやや強くなっています。ボンが命がけでロッキーの救出に向かうなど、ボンとロッキーとの絆の強さが描かれましたが、両者の2年以上にわたる交流を考えると、ボン殉職直前の話に相応しい物語だったと思います。ロッキーと早瀬婦警との擬装デートは、後に両者が結婚したことを考えると、伏線とみることができるでしょう。
363話「13日金曜日・ボン最期の日」9
これまでの新人刑事では最長となる3年9ヶ月在籍したボンの殉職ということで、当時はかなり話題になったようです。ボンが在籍していた頃が『太陽にほえろ!』の全盛期で、これ以降、視聴率が低下していき、ついには以前のような高視聴率を維持することができなくなったことを考えると、ボンの殉職には他の殉職以上の寂しさを感じてしまいます。今回は本放送と再放送で一度ずつ見ているのですが、断片的には覚えているものの、話の流れはほとんど忘れてしまっていました。
364話「スニーカー刑事登場!」6
これまで、殉職の回と新人刑事登場の回が連続した話になっていることはなかったのですが、今回は前回の未解決事件の解決編にもなっています。スニーカーを演じる山下真司氏の演技は固く、不満の残るところですが、当時の経験を考えると、仕方のないところでしょうか。今回からオープニングの音楽が変わり、ロッキーの殉職・長さんの退職までこの音楽のオープニングとなります。悪くはないものの、前の音楽に慣れすぎていることもあってか、違和感は拭えません。
365話「その一瞬・・・!」7
ゴリさんとかつての教官との関係を軸に話が展開していきます。ゴリさんが、かつて信頼を寄せていた同僚・友人・先輩などから裏切られ、悲劇的な結末を迎えるという展開も、『太陽にほえろ!』の定番の一つと言えます。一本気で実直なゴリさんのキャラを活かしやすい設定だということなのでしょう。ただ今回は、ゴリさんがかつての教官に幻滅しつつも、その教官が逮捕されたり死んだりするというわけではないので、悲劇的というほどではありません。今回の話はボンの殉職が影を落としており、その後もなんどかボンに言及された回がありました。殉職後に言及された回数では、ボンがもっとも多いかもしれません。
366話「真夜中の殺意」7
盗んだダイナマイトを用いて不快に思った人を相次いで殺した犯人は、孤独な青年でした。ボンが殉職し、2人暮らしから1人暮らしの孤独さを痛感し始めたロッキーには、犯人の心境がよく理解できました。都会に住む孤独な人間による犯罪という、『太陽にほえろ!』では定番の主題の一つです。同じく東京で独り暮らしをしている私にとっては、他人事とは思えません。今回もボンの殉職が影を落としており、在籍年数が長く人気があったということもあるのでしょうが、これほど殉職後も言及される刑事は、ボンくらいでしょう。ロッキーも、後に妻が一係の刑事になったことで、たびたび言及されていたと記憶していますが、それでもボンには及ばない、との印象があります。
麻薬捜査のためにロッキーと早瀬婦警は偽装デートをし、麻薬事件とは無関係の一般人2名も巻き込まれてのアクションシーンが展開しますが、コメディー色もやや強くなっています。ボンが命がけでロッキーの救出に向かうなど、ボンとロッキーとの絆の強さが描かれましたが、両者の2年以上にわたる交流を考えると、ボン殉職直前の話に相応しい物語だったと思います。ロッキーと早瀬婦警との擬装デートは、後に両者が結婚したことを考えると、伏線とみることができるでしょう。
363話「13日金曜日・ボン最期の日」9
これまでの新人刑事では最長となる3年9ヶ月在籍したボンの殉職ということで、当時はかなり話題になったようです。ボンが在籍していた頃が『太陽にほえろ!』の全盛期で、これ以降、視聴率が低下していき、ついには以前のような高視聴率を維持することができなくなったことを考えると、ボンの殉職には他の殉職以上の寂しさを感じてしまいます。今回は本放送と再放送で一度ずつ見ているのですが、断片的には覚えているものの、話の流れはほとんど忘れてしまっていました。
364話「スニーカー刑事登場!」6
これまで、殉職の回と新人刑事登場の回が連続した話になっていることはなかったのですが、今回は前回の未解決事件の解決編にもなっています。スニーカーを演じる山下真司氏の演技は固く、不満の残るところですが、当時の経験を考えると、仕方のないところでしょうか。今回からオープニングの音楽が変わり、ロッキーの殉職・長さんの退職までこの音楽のオープニングとなります。悪くはないものの、前の音楽に慣れすぎていることもあってか、違和感は拭えません。
365話「その一瞬・・・!」7
ゴリさんとかつての教官との関係を軸に話が展開していきます。ゴリさんが、かつて信頼を寄せていた同僚・友人・先輩などから裏切られ、悲劇的な結末を迎えるという展開も、『太陽にほえろ!』の定番の一つと言えます。一本気で実直なゴリさんのキャラを活かしやすい設定だということなのでしょう。ただ今回は、ゴリさんがかつての教官に幻滅しつつも、その教官が逮捕されたり死んだりするというわけではないので、悲劇的というほどではありません。今回の話はボンの殉職が影を落としており、その後もなんどかボンに言及された回がありました。殉職後に言及された回数では、ボンがもっとも多いかもしれません。
366話「真夜中の殺意」7
盗んだダイナマイトを用いて不快に思った人を相次いで殺した犯人は、孤独な青年でした。ボンが殉職し、2人暮らしから1人暮らしの孤独さを痛感し始めたロッキーには、犯人の心境がよく理解できました。都会に住む孤独な人間による犯罪という、『太陽にほえろ!』では定番の主題の一つです。同じく東京で独り暮らしをしている私にとっては、他人事とは思えません。今回もボンの殉職が影を落としており、在籍年数が長く人気があったということもあるのでしょうが、これほど殉職後も言及される刑事は、ボンくらいでしょう。ロッキーも、後に妻が一係の刑事になったことで、たびたび言及されていたと記憶していますが、それでもボンには及ばない、との印象があります。
この記事へのコメント
今回はいよいよボンの殉職ですね。
私は幼少期、何の予備知識も無く、ジーパンの殉職を観てショックを受け、言わば殉職トラウマになってしまいました。
その後の『マカロニ死す(再放送)』『テキサスは死なず』『さらばスコッチ』の放映の際は、茶の間でテレビを観る家族をよそに、隣室で耳栓をして読書して視聴を避けたものです。
(後でスコッチが、まだその時は殉職しなかったと家族に教えられて、えらく後悔したのですが…)
で、それから時を経て、今回の『13日金曜日・ボン最期の日』です。
まだ小学生ではありましたが、さすがにトラウマより興味が上回り、私にとっては、事前に殉職を覚悟して観る、最初の太陽にほえろ!になりました。
(それでも、最期に泣いちゃったりしたんですが…)
殉職のシチュエーションや最期のセリフなどは、ある程度、主演俳優さんの意向が反映されるそうです。
宮内 淳氏は、女性を庇って死ぬという最期と、共演女優に根岸 季衣さんを希望されたそうです。
往生際が悪いなどと、酷評されることもありますが、私はこの回は殉職劇のひとつの完成型ではないかと、思っています。
もうすぐファミリー劇場でも放映されます。
今でも観るのに若干の心の抵抗がありますが、きっとまたあの時と同じように観てしまうでしょう。
P.S.前回の『ボス』のコメントに書いたセリフ、一部本物と異なってました。35年の間に脳内変換されてしまってたようです。
ボンの殉職は、テキサスの殉職よりはくどくなかったと思います。テキサスの殉職は、くどいというか非現実的すぎるように思います。大河ドラマ『風林火山』の勘助の最期も通ずるものがあります。
本当に衝撃的だったのは、新オープニングから旧オープニングに戻った後、末期になって替わっ
たオープニングです。今単独で聞くと、悪い曲とは思わないのですが、当時は、これは違うだろう・・・と強く思ったものです。
個人的には、山さんの殉職で、もう終わりかなあ、と思ったものです。
先日、ファミリー劇場で『13日金曜日・ボン最期の日』『スニーカー刑事登場』が放映されたのですが、放送事故なのか、我が家の受信状態が悪いのか、何故か途中から画面が真っ暗になり音声だけの放送になりました。また次の再放送待ちです。
殉職話と解決話が連続になっているのは後のロッキー、ボギーの殉職も同様ですが、そこに新人刑事の登場が絡んでいるのは今回のケースだけです。
しかし、タイトルこそ『スニーカー~』ですが、個人的にはゴリさん主演の印象です。
捜査指揮をとり、奥田 智子に亡きボンの思いを告げて生きる気力を起こさせ、犯人の倉田をマウントポジションでフルボッコにするスニーカーに鉄拳制裁を加え刑事の務めを諭す。
話のポイントは全部ゴリさんがおさえていますね。
さらに、その次の話『その一瞬・・!』
今までは新人刑事登場の次の回も、新人刑事主演でキャラの印象を根付かせようとしていたのですが、今回は(も)ゴリさん主演の話、しかもボン殉職と絡んでいます。
制作側も人気の高いボンの退場に不安があり、その残像を引きずったのでしょうか。
(その代わりにスニーカーの印象が激薄なんですが・・)
『テキサスは死なず!』を観ると、確かに非現実的というか、そりゃあ、一人であの人数を制圧しようとすれば、殺されるわなという感じですね。
ただあの状況で刑事としてどう行動するのが正解なのかは難しい判断ですが。
山本勘助や織田信長が主役のドラマだと、最終回イコール主人公の討ち死にですから、演出的には過剰に盛り上げようとするのでしょうね。
再来年の『真田丸』も主人公・真田信繁は最終回に討ち死にでしょうから、過剰な演出が気になるところです。
(それ程の予算が残っていればですが)
ボンは殉職後も結構作中で言及されていましたね。人気がありましたし、新人刑事としては在籍期間が長く、視聴者が馴染んでいたことを制作側が考慮したのだと思います。
この頃のスニーカーは、確かに印象が薄いと思います。演者の当時の演技力と共に、人物造形の問題もあるのかな、と考えています。未熟で暴走するのは若手刑事の定番としても、その割には根性に欠けるような印象があります。マカロニも似たような人物造形と言えるかもしれませんが、こちらは当時のスニーカーよりは華があるので、欠点が補われているのかな、とも思います。
ボンの殉職自体は先輩であるテキサスよりくどくはない。
宝石強盗犯人 倉田昭男に命を狙われた奥田知子(根岸季衣)を守りながら死んでいくボン。
すでに瀕死の状態のボンから電話連絡を受けたボスも現場に向かうが、もうボンは受話器を握りしめながら、言切れていた。
さて、ここからが本題。この話、次回から登場する新人刑事スニーカーと無理に絡めなくても成立した話では?と思う。
仇討ちなら仇討ちで残ったメンバーだけでもやれたはず。
諸先輩刑事を除けば、スニーカーよりロッキーのほうが関係が深いしね。
だから、仇討ちは仇討ちでやっといて、スニーカー登場は別にやったほうが、話としてはすっきりまとまったのでは?
このブログの管理人さんも触れていたと思うが、マカロニ、ジーパン、テキサス、そしてボン。この番組初期の四代の新人刑事の頃は、話の中心が必ずその時の新人刑事に行くようになっていた。
(もっと言えばスコッチ、ロッキーの頃までは)
だから、太陽は新人刑事の成長の話だと言われても説得力があった。(ベテラン刑事が主役の回を間に挟んでも)
しかし、スニーカーはと言えば…。新人刑事としての成長がない…(ドラマの中で)最大の原因は、登場編を独立した違う話にしなかったこと かな?
無理にボンと接点を持たさず、普通の新人刑事として描けばもっと毎回の話の中心に持っていけたのでは?と思うが。