『太陽にほえろ!』357話~361話
357話「犯罪スケジュール」9
防犯訓練を利用した強盗事件が発生し、防犯訓練の計画がなぜ犯人たちに洩れてしまったのか、との謎解きが主題となって話が展開していくのかと思ったら、途中からは資産隠匿という疑惑も生じ、事件は新たな展開を見せます。なかなか複雑な物語構成となっており、謎解きの面でかなり楽しめました。かなりよく脚本ができており、この時期に相応しい質の高い作品になっていると思います。今回は殿下の主演で、このような複雑な謎解きが主題となった作品の主演として、山さんの次に適しているのは殿下だと思うので、その意味でも楽しめました。
358話「愛の暴走」7
ロッキー主演の青春アクションもので、話やアクションシーンはなかなかの出来だと思います。若き日の石田えり氏の出演が注目されるのですが、役柄もあってか、意外と存在感がありません。『太陽にほえろ!』には若き日の大物女優がゲスト出演することがたびたびあるのですが、存在感を示せていることはあまりなく、若い頃だとそんなものかな、という気もします。
359話「ジョギング・コース」9
ジョギング中の父親の謎めいた死と、その娘の不可解な対応の謎解きを主題として話が展開していきます。謎解きの過程自体も面白かったのですが、人間の卑小さが原因となった殺人事件、愛する人の嫌な面を見ようとはしない心理など、人間臭いというか現実的な話になっていて、なかなかよかったと思います。このように現実感のある話を作り続けていたことも、『太陽にほえろ!』が長期にわたって人気を保った理由の一つだと思います。若き日の岸本加世子氏がメインゲストですが、まずまずの好演だと思います。
360話「ボンは泣かない」9
ボンというか若手刑事の悲恋ものは『太陽にほえろ!』の定番で、ある意味陳腐な感もあるのですが、頻繁に放送されているわけでもないので、飽き飽きするというほどではありません。予告を見て、メインゲストのヒロインがどのように犯罪に関わるのか、注目していたのですが、意外な感のある展開となり、サスペンスものとしてはかなりよい出来になっていると思います。
361話「殺人鬼」10
「殺人鬼」の正体は序盤から明かされているのですが、その「殺人鬼」が、自身が使用していたライフルで狙撃されるという謎めいた話が展開していきます。早くも中盤で真相が明らかになったのは意外でしたが、それ以降も緊張感をもって見ることができました。犯人の父親を演じたのは名優の名古屋章氏で、名古屋氏の名演が悲劇的な最期をいっそう効果的にしています。名古屋氏の出演により、作品の質が高められていると言え、『太陽にほえろ!』においてやはりゲストの役割は重要なのだ、改めて思った次第です。
本題からそれますが、面白いと思ったのは冒頭の会話です。殿下が乗ったタクシーの運転手が、自分の息子が財務省に入ったことを自慢気に殿下に話すのですが、当時は日本に財務省はなく、おそらくは大蔵省をモデルとしているのでしょう。しかしその後、中央省庁再編により、大蔵省は財務省と改称されました。偶然とはいえ、面白いものです。日本のドラマなのですから、公的機関である大蔵省の名前はそのまま出してもよさそうなものですが、脚本の段階から財務省となっていたのでしょうか。
防犯訓練を利用した強盗事件が発生し、防犯訓練の計画がなぜ犯人たちに洩れてしまったのか、との謎解きが主題となって話が展開していくのかと思ったら、途中からは資産隠匿という疑惑も生じ、事件は新たな展開を見せます。なかなか複雑な物語構成となっており、謎解きの面でかなり楽しめました。かなりよく脚本ができており、この時期に相応しい質の高い作品になっていると思います。今回は殿下の主演で、このような複雑な謎解きが主題となった作品の主演として、山さんの次に適しているのは殿下だと思うので、その意味でも楽しめました。
358話「愛の暴走」7
ロッキー主演の青春アクションもので、話やアクションシーンはなかなかの出来だと思います。若き日の石田えり氏の出演が注目されるのですが、役柄もあってか、意外と存在感がありません。『太陽にほえろ!』には若き日の大物女優がゲスト出演することがたびたびあるのですが、存在感を示せていることはあまりなく、若い頃だとそんなものかな、という気もします。
359話「ジョギング・コース」9
ジョギング中の父親の謎めいた死と、その娘の不可解な対応の謎解きを主題として話が展開していきます。謎解きの過程自体も面白かったのですが、人間の卑小さが原因となった殺人事件、愛する人の嫌な面を見ようとはしない心理など、人間臭いというか現実的な話になっていて、なかなかよかったと思います。このように現実感のある話を作り続けていたことも、『太陽にほえろ!』が長期にわたって人気を保った理由の一つだと思います。若き日の岸本加世子氏がメインゲストですが、まずまずの好演だと思います。
360話「ボンは泣かない」9
ボンというか若手刑事の悲恋ものは『太陽にほえろ!』の定番で、ある意味陳腐な感もあるのですが、頻繁に放送されているわけでもないので、飽き飽きするというほどではありません。予告を見て、メインゲストのヒロインがどのように犯罪に関わるのか、注目していたのですが、意外な感のある展開となり、サスペンスものとしてはかなりよい出来になっていると思います。
361話「殺人鬼」10
「殺人鬼」の正体は序盤から明かされているのですが、その「殺人鬼」が、自身が使用していたライフルで狙撃されるという謎めいた話が展開していきます。早くも中盤で真相が明らかになったのは意外でしたが、それ以降も緊張感をもって見ることができました。犯人の父親を演じたのは名優の名古屋章氏で、名古屋氏の名演が悲劇的な最期をいっそう効果的にしています。名古屋氏の出演により、作品の質が高められていると言え、『太陽にほえろ!』においてやはりゲストの役割は重要なのだ、改めて思った次第です。
本題からそれますが、面白いと思ったのは冒頭の会話です。殿下が乗ったタクシーの運転手が、自分の息子が財務省に入ったことを自慢気に殿下に話すのですが、当時は日本に財務省はなく、おそらくは大蔵省をモデルとしているのでしょう。しかしその後、中央省庁再編により、大蔵省は財務省と改称されました。偶然とはいえ、面白いものです。日本のドラマなのですから、公的機関である大蔵省の名前はそのまま出してもよさそうなものですが、脚本の段階から財務省となっていたのでしょうか。
この記事へのコメント
ですがボンの場合は結局撃てなかった場合が多かったと思います。例えば「年上の女」とか「愛よさらば」とか・・・
刑事としての未熟さを指摘されるかもしれませんが、そういうボンの優しさだからこそ、次回の主演では自らの命と引き換えに奥田智子を助けることになるのでしょうか?
ボンは優しいところのある刑事でしたね。祖母や姉との関係から推測すると、女性たちの中で愛されて育ったからかな、という気がします。
『太陽にほえろ!』と言えば世間的には殉職というイメージがあるようですが、殉職はあくまでも、降板する俳優さんの最後の花道的なイベントだと思います。
そこに至るまでの普段のドラマがあればこそ、殉職の意味も出てくるので、殉職シーンだけを取り上げる昨今のバラエティー番組やYouTubeでは『太陽にほえろ!』の真のテーマが伝わらないので残念です。
次回はいよいよボンの殉職回視聴でしょうか。
個人的には一番思い入れのある殉職話なのですが、くどさとしてはテキサスの殉職と同じくらいなので、劉さんの評価が気になるところです。
ボンの殉職もくどいところがありましたね。ただ、テキサスとは異なり何発も撃ち込まれたわけではないので、私はあまり気になりませんでした。