映画『阪急電車 片道15分の奇跡』

 まだ日付は変わっていないのですが、11月26日分の記事として2本掲載しておきます(その一)。録画した映画がかなりたまってきたので、少しずつ視聴していくことにしました。本作品は2011年4月に公開され、先日BSプレミアムで放送された分を録画して視聴しました。阪急今津線を舞台に、複数の人々に焦点が当てられてそれぞれの物語が展開します。基本的に個々の物語は個別に進行していくのですが、阪急今津線という舞台でそれぞれの物語が偶然に交錯していく、という構造になっています。DVやストーカーといった話もあるものの、派手な物語が展開されるというわけではなく、日常生活を切り取ったという感じの作品です。

 とくべつ面白いというほどの作品ではありませんでしたが、見て損をした、時間を無駄に使ってしまった、と思うことは全くありませんでした。出演者に最近テレビドラマで私がよく見ていた人が多く、夏ばっぱ・若春子・山川兄弟(弟は前髪クネ男)・不倫の時栄など、役者はやはり作品によって変わるのだなあ、と改めて思ったものです。平知盛の人も出演していましたが、かなり残念な役柄でした。演技自体は悪くなかったのですが。この役とおばちゃん集団はかなり戯画化されているというか、悪意が込められていたように思います。私には馴染みの薄い関西が舞台なのですが、言葉と地名・組織名などの固有名詞を除けば、関東のどこかが舞台だと言われても不思議ではないようにも感じました。それだけ、近代以降の日本の町の様子が画一化されてきた、ということなのでしょうか。

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