本村凌二『世界史の叡智 勇気、寛容、先見性の51人に学ぶ』
中公新書の一冊として、中央公論新社から2013年6月に刊行されました。歴史上の人物を取り上げて、その叡智を読者に紹介するという趣旨で、元々は産経新聞の「世界史の遺風」という連載だったそうですが、新書化にあたり、加筆されているそうです。新書一冊で51人の紹介ということで、当然のことながら1人あたりの分量は4ページと少なく、充分に紹介できるわけではないので、全体的に薄くなっている感は否めません。これは自室で気合を入れて読む本ではないなと思い、電車の中と外食時の待ち時間で読み終えました。読んで失敗だったとまでは思いませんが、著者が本村氏ということで安易に購入してしまったかな、とも思います。
取り上げられている人物には、カエサルのような著名な政治的偉人もいますが、知名度の低そうな人物も複数取り上げられていますし、年代・地域でなるべく偏らないように、との意図が窺える人選になっています。そのため、本村氏の専門外の分野の人物が多数取り上げられており、それも本書が薄いと感じる理由なのかな、と思います。本村氏の一般向け書籍としては、外れの方に分類すべきかもしれません。本書を読んで衝撃的だったのは、本村氏が小沢一郎氏を高く評価していたことです。まあ、さすがに本村氏も、東日本大震災後の小沢氏の行動を知ってその評価を変えつつあるようですが。
取り上げられている人物には、カエサルのような著名な政治的偉人もいますが、知名度の低そうな人物も複数取り上げられていますし、年代・地域でなるべく偏らないように、との意図が窺える人選になっています。そのため、本村氏の専門外の分野の人物が多数取り上げられており、それも本書が薄いと感じる理由なのかな、と思います。本村氏の一般向け書籍としては、外れの方に分類すべきかもしれません。本書を読んで衝撃的だったのは、本村氏が小沢一郎氏を高く評価していたことです。まあ、さすがに本村氏も、東日本大震災後の小沢氏の行動を知ってその評価を変えつつあるようですが。
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