『あまちゃん』北三陸編終了

 まだ日付は変わっていないのですが、6月23日分の記事として掲載しておきます。『あまちゃん』の北三陸編がついに終了しました。全体の長さで考えると、中間点直前で北三陸編から東京編へと移行することになり、おそらく、前半が北三陸編、後半が東京編で、最終盤で東日本大震災とその後が描かれることになるのではないか、と予想しています。東京編の最終となる第12週「おら、東京さ行くだ!」は、夏と春子の和解と、春子が1984年に家出したさいの夏の行動とが明かされ、たいへん上手い構成になっていて、素晴らしい物語になっていました。少なくとも前半終了の時点では、朝の連続テレビ小説としては『ちりとてちん』以上にはまっていますし、近年のドラマでは、私にとって大河ドラマ『風林火山』・『平清盛』に匹敵する傑作です。

 ここまで北三陸編が面白いと、東京編でこの面白さが維持できるのだろうか、と不安になるのですが、予告を見て、その懸念が的中するのではないか、と思ったものです。まず、語りが夏からアキに変わるのですが、予告の語りはかなり下手で、たいへん不安になります。まあ、予告の語りはユイへの報告だったようなので、あえて下手なようにしている演出なのかな、とも思いますが。また、東京編では本格的にアイドルを目指すという話になるようですが、そのアイドルの世界が明確な序列社会になっているところなどがAKB48を想起させ、話がAKB48のパクリになっても揶揄になっても、私のようにAKB48にほとんど興味を持っていないだろう多くの視聴者にとって面白い話になるのだろうか、との不安もあります。

 また、個性豊かな北三陸編の人々の登場が減ることへの不安もありますが、春子が家出して上京してから正宗と出会うまでの事情の謎解きなど、楽しみなことも多くありますし、何よりも、豊かな表情と安定した演技力のある主演の能年玲奈さんの魅力がずば抜けているので、最終回まで熱心に視聴できそうです。東京編では春子の若い頃もかなり詳しく描かれそうで、若い頃の春子役の有村架純さんの出番も増えそうですから、こちらも楽しみです。予告を見ると、春子はオーディション番組で少なくとも1週は勝ち抜いたようですから、北三陸の人々も上京してからの春子の様子を少しは知っていたのでしょうが、それが今後の展開にどう影響し、過去の描写と結びつくのかも、楽しみです。家出して上京した春子がどこに住んでいたのか、ということも気になります。東京編ではオープニングも変わるそうで、不安は少なからずあるのですが、期待もしています。

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