ファミリー劇場ＨＤリマスター版『太陽にほえろ！』２４０～２４３話

　まだ日付は変わっていないのですが、３月２９日分の記事として掲載しておきます。２４０話「木枯しの中で」・２４１話「脅迫」・２４２話「すれ違った女」・２４３話「その血を返せ」を視聴しました。２４０話「木枯しの中で」は、娘の結婚が目前に迫ったという長さんの設定を上手く活かした作品で、娘を嫁に出した父親の悲哀が描かれている秀作だと思います。演じる下川辰平氏の演技力が高いということもあるのでしょうが、長さん主演作は全体的に出来がよいように思います。２４１話「脅迫」は、２１２話「情報」
https://sicambre.seesaa.net/article/201211article_14.html
に登場した情報屋の有田が再登場となり、演じる石橋蓮司氏が相変わらずの存在感を見せてくれます。

　２４２話「すれ違った女」は、スコッチ主演の大人の作品といった感じで、スコッチ一人でほとんど事件が解決したかのような印象を受け、スコッチの優秀さが際立った話になっています。ここまで主役が賛美されると普通は白けるものですが、そうはならずに格好よく見せるところが、沖雅也氏の凄さでしょうか。沖氏が存命ならば、まだ第一線で活躍できるような年齢であり、本当に惜しい俳優を失ってしまったのだなあ、と改めて思います。２４３話「その血を返せ」はたまにある一係全員が主人公といった感じの話で、一係の結束が示され、最後が駆け足というかご都合主義的になった感もありますが、緊張感の続く展開となっていることもあり、この時期らしい面白い作品になっています。

各回の評価は以下の通りです。
２４０話「木枯しの中で」９
２４１話「脅迫」９
２４２話「すれ違った女」１０
２４３話「その血を返せ」９