NHKスペシャル『完全解凍!アイスマン~5000年前の男は語る~』
これは3月27日分の記事として掲載しておきます。アイスマンが発見されてからもう20年以上経過し、すっかり有名になりましたが、アイスマンについてはほとんど勉強が進んでいないということもあり、新たな知見を得られるのではないか、と期待していました。全体的に、四大文明論を前提として他の地域をたいへん後進的とする見解を想定し、それを否定する根拠としてアイスマンについての研究成果を提示し、アイスマンの意義を強調する構成になっていたことが問題なのではないか、と思います。また、日本のこうした教養番組にありがちな、有名俳優による小芝居が見られる演出も残念でした。
とくに疑問に思ったのは、アイスマンの入れ墨?から、現代の鍼灸治療と類似した「高度な医療」が5000年以上前のアルプス地域にあったことを推測する見解で、これは今後も慎重に検証されるべきでしょう。こうしたことも踏まえて、番組ではアルプス地域に「第五の古代文明」が存在した可能性を示唆していましたが、正直なところ、かなり飛躍した見解なのではないか、と思います。当時のアルプス地域に「文明」を認めるのならば、当時の世界には多くの「文明」が存在したことになるのではないか、との疑問が残ります。こうした疑問点も少なからずありましたが、アイスマンの最期の推測はたいへん興味深いものでしたし、さまざまな分野の学問による学際的・総合的な研究が行なわれていることは、嬉しく思ったものです。今後の研究の進展にも大いに期待しています。
とくに疑問に思ったのは、アイスマンの入れ墨?から、現代の鍼灸治療と類似した「高度な医療」が5000年以上前のアルプス地域にあったことを推測する見解で、これは今後も慎重に検証されるべきでしょう。こうしたことも踏まえて、番組ではアルプス地域に「第五の古代文明」が存在した可能性を示唆していましたが、正直なところ、かなり飛躍した見解なのではないか、と思います。当時のアルプス地域に「文明」を認めるのならば、当時の世界には多くの「文明」が存在したことになるのではないか、との疑問が残ります。こうした疑問点も少なからずありましたが、アイスマンの最期の推測はたいへん興味深いものでしたし、さまざまな分野の学問による学際的・総合的な研究が行なわれていることは、嬉しく思ったものです。今後の研究の進展にも大いに期待しています。
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