大相撲春場所千秋楽

 まだ日付は変わっていないのですが、3月25日分の記事として掲載しておきます。すでに白鵬関が13日目に優勝を決めており、白鵬関が2010年秋場所以来の全勝優勝を達成できるか、ということがほとんど唯一の注目点になってしまった感は否めませんでした。結びの一番で白鵬関は日馬富士関相手に熱戦の末に勝ち、歴代最多となる9回目の全勝優勝を達成しました。このところ、63連勝中の頃と比較して白鵬関と他の力士との差が縮まった感があるのですが、今場所は63連勝中の頃のような他の力士との力の違いが見られたようにも思います。これは、白鵬関が復活したというよりは、他の有力な幕内力士が不調だったり衰えたりした、ということなのだと思います。

 その不調だった力士の代表格が横綱の日馬富士関で、これで横綱3場所目にして2場所目の一桁勝利となり、直近6場所は3回の全勝優勝と3回の一桁勝利という不安定な成績となります。日馬富士関は、朝青龍関と同じく、早い段階で優勝争いから脱落すると集中力を持続できないのかもしれませんが、体力面の問題もあるのでしょう。それでも、千秋楽では意地を見せたと思います。大関陣は、稀勢の里関が終盤に盛り返したものの、他は途中休場の琴欧洲関を筆頭に総崩れといった感じでした。白鵬関はこの春場所中に28歳になり、日馬富士関は一ヶ月後には29歳になるだけに、そろそろ次の横綱候補が頭角を現してこないといけないだろうと思うのですが、残念ながら、現在の大関の誰かが横綱に昇進するという状況がまったく予想できません。まあ、現在いる4人の大関のうち、両横綱よりも若いのは2人だけで、もっとも若い稀勢の里関にしても、日本式にいうと白鵬関より2学年下にすぎませんから、白鵬関の次の主役は、これから幕内上位に昇進してくる若手力士の中から現れるのでしょう。

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