衆院選・都知事選結果

 まだ日付は変わっていないのですが、12月19日分の記事として掲載しておきます。今回の衆院選の投票締め切り直後のNHKの予想獲得議席数について取り上げましたが、
https://sicambre.seesaa.net/article/201212article_17.html
議席・得票数が確定したので、改めて今回の衆院選について取り上げます。各党の確定議席数は以下の通りで、()は公示前の議席数です。

自民党:294(118)
民主党:57(230)
日本維新の会:54(11)
公明党:31(21)
みんなの党:18(8)
日本未来の党:9(61)
共産党:8(9)
社民党:2(5)
新党大地:1(3)
国民新党:1(2)
新党日本:0(1)
新党改革:0(0)

 おおむね、大手マスコミの直近の予想通りとなりました。投票率が前回や前々回の衆院選より低かったことからも、自民党が強い支持を受けて大勝したというより、民主党と民主党から離党した人々が中心になった日本未来の党が強く忌避されて大敗したというのが妥当なところでしょう。じっさい、大勝した自民党の得票率を見ると、小選挙区では43.0%、比例区では27.6%にとどまっており、2005年の衆院選で大勝した自民党の、小選挙区が47.8%で比例区が38.2%という得票率や、2009年の衆院選で大勝した民主党の、小選挙区が47.4%で比例区が42.4%という得票率と比較すると、とくに比例区での得票率が低くなっています。さらに言うと、2009年の衆院選において大敗した自民党の比例区での得票率は26.7%で、今回とさほど変わりません。

 さすがに自民党の安倍総裁も、自民党が強い支持を受けたわけではなく、民主党が政権運営に失敗し、分裂により日本未来の党と支持層を奪い合ったことなど、民主党側の自滅により大勝したのだ、ということは理解しているでしょうから、第一次安倍内閣の時よりも、慎重に政権運営を行なおうとするでしょう。安倍総裁は「タカ派」なので中国や韓国との緊張関係が高まって戦争になりかねない、との不安も一部で声高に主張されているようですが、第一次安倍内閣でも、一部で抱かれているだろう安倍総裁への印象とは異なり、対外関係では慎重なところが見られましたから、近く成立するであろう第二次安倍内閣も、財界の意向を汲んで中国や韓国との政治的関係の改善に積極的に動くとまではいかなくても、きょくたんに悪化させるようなことは避けようとするのではないか、と思います。

 衆院選と同日に行なわれた都知事選では、猪瀬直樹東京都副知事が、都知事選史上最多となる約430万票を獲得し、得票率65.3%で圧勝しました。対立候補が弱いということもあり、猪瀬副知事の勝利は確実視されていましたが、ここまでの圧勝になるとは予想していませんでした。私が選挙権を得て今回で6回目の都知事選となりますが、そのすべてで落選候補に投票したことになります。これで、東京オリンピック招致活動がますます盛んになるのかと思うと、本当にうんざりとします。2020年のオリンピックは、初のイスラーム圏での開催という歴史的な意味合いがあることからも、イスタンブールでよいと思うのですが。

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  • 2020年の夏季オリンピック開催地は東京

    Excerpt: まだ日付は変わっていないのですが、9月9日分の記事として掲載しておきます。東京・イスタンブール・マドリードの3都市の争いとなった2020年の夏季五輪開催地は、東京と決まりました。1回目の投票は東京42.. Weblog: 雑記帳 racked: 2013-09-08 08:22
  • 第48回衆院選結果

    Excerpt: これは10月27日分の記事として掲載しておきます。議席・得票数が確定したので、今回の衆院選について取り上げます。各党の確定議席数は以下の通りで、()は公示前の議席数です。 Weblog: 雑記帳 racked: 2017-10-25 09:46