ネアンデルタール人の壁画に関する報道

 今年になって、旧石器時代のイベリア半島の洞窟壁画の一部はネアンデルタール人(ホモ=ネアンデルターレンシス)の所産ではないか、との研究が報道され、私は大いに注目しています。一つは、スペイン南部のマラガの東方約56kmにあるネルジャ洞窟の壁画についての研究で、
https://sicambre.seesaa.net/article/201202article_9.html
https://sicambre.seesaa.net/article/201202article_10.html
https://sicambre.seesaa.net/article/201202article_17.html
もう一つは、スペイン北部のビスケー湾沿いにある11ヶ所の洞窟壁画についての研究ですが、
https://sicambre.seesaa.net/article/201206article_15.html
https://sicambre.seesaa.net/article/201206article_16.html
ネアンデルタール人所産の壁画だとすると、どのような意義があるのか、という問題についても私見を述べました。
https://sicambre.seesaa.net/article/201207article_4.html

 私はこの問題にひじょうに高い関心をもっているので、関連記事はこれで7本目となるのですが、日本国内ではあまり話題になっておらず、英語圏でも、ネアンデルタール人と現生人類(ホモ=サピエンス)との交雑に関する研究の時と比較すると、報道が少ないように思います。そのような状況で昨日公開された日本語の記事は、
http://wired.jp/2012/07/24/neanderthal-cave-paintings/
スペイン北部のビスケー湾沿いにある11ヶ所の洞窟壁画についての研究を取り上げていますが、解説も画像もこれまでの日本語報道でもっとも充実しており、とくに目新しい情報はないものの、なかなかよいと思います。

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  • 当初の想定より新しいネルハ洞窟の壁画の年代

    Excerpt: これは8月30日分の記事として掲載しておきます。取り上げるのが遅れましたが、スペイン南部の海岸に近いネルハ洞窟(Nerja cave)で発見された壁画の年代に関する研究(Sanchidriá.. Weblog: 雑記帳 racked: 2017-08-29 09:46