現生人類拡散の様相についての特集
『ネイチャー』の今週号にて、現生人類(ホモ=サピエンス)の世界各地への拡散の様相についての特集が組まれており、表紙にも関連した画像が掲載されています。P6の論説(Young Americans)では、アメリカ大陸への人類の到達時期をめぐる感情的な論争は、科学のあるべき姿ではない、という観点から解説されています。ニュース特集では、P23~P32と10ページにわたって4本の記事が掲載されており、ニュース特集冒頭のP23の解説(Special issue: Peopling the planet)では、現生人類の世界各地への拡散に関する近年の研究動向について、ネアンデルタール人(ホモ=ネアンデルターレンシス)など現生人類以外のホモ属の人類と現生人類との交雑についても言及されつつ、概観されています。
ユーラシア東部やオーストラリア大陸(現生人類が進出した時期は、ニューギニア島と陸続きでサフルランドを形成していました)への進出についての解説(Appenzeller., 2012)では、現生人類のこれらの地域への進出の時期をめぐる議論が取り上げられています。ヨーロッパにおける考古学的年代についての解説(Callaway., 2012)は、新技術によるヨーロッパの旧石器時代の年代の近年における見直しを踏まえて、現生人類のヨーロッパへの進出の時期とネアンデルタール人の絶滅などについて取り上げています。アメリカ大陸への人類の最初の移住時期をめぐる議論についての解説(Curry., 2012)では、長く通説だったクローヴィス最古説を否定する研究が、近年になって相次いで公表されていることが取り上げられています。それぞれの解説については、今後このブログで個々に取り上げる予定です。
参考文献:
Young Americans. Nature, 485, 6.
http://dx.doi.org/10.1038/485006b
Special issue: Peopling the planet. Nature, 485, 23.
http://dx.doi.org/10.1038/485023a
Appenzeller T.(2012): Human migrations: Eastern odyssey. Nature, 485, 24-26.
http://dx.doi.org/10.1038/485024a
Callaway E.(2012): Archaeology: Date with history. Nature, 485, 27-29.
http://dx.doi.org/10.1038/485027a
Curry A.(2012): Ancient migration: Coming to America. Nature, 485, 30-32.
http://dx.doi.org/10.1038/485030a
ユーラシア東部やオーストラリア大陸(現生人類が進出した時期は、ニューギニア島と陸続きでサフルランドを形成していました)への進出についての解説(Appenzeller., 2012)では、現生人類のこれらの地域への進出の時期をめぐる議論が取り上げられています。ヨーロッパにおける考古学的年代についての解説(Callaway., 2012)は、新技術によるヨーロッパの旧石器時代の年代の近年における見直しを踏まえて、現生人類のヨーロッパへの進出の時期とネアンデルタール人の絶滅などについて取り上げています。アメリカ大陸への人類の最初の移住時期をめぐる議論についての解説(Curry., 2012)では、長く通説だったクローヴィス最古説を否定する研究が、近年になって相次いで公表されていることが取り上げられています。それぞれの解説については、今後このブログで個々に取り上げる予定です。
参考文献:
Young Americans. Nature, 485, 6.
http://dx.doi.org/10.1038/485006b
Special issue: Peopling the planet. Nature, 485, 23.
http://dx.doi.org/10.1038/485023a
Appenzeller T.(2012): Human migrations: Eastern odyssey. Nature, 485, 24-26.
http://dx.doi.org/10.1038/485024a
Callaway E.(2012): Archaeology: Date with history. Nature, 485, 27-29.
http://dx.doi.org/10.1038/485027a
Curry A.(2012): Ancient migration: Coming to America. Nature, 485, 30-32.
http://dx.doi.org/10.1038/485030a
この記事へのコメント