大相撲夏場所千秋楽

 昨日、14日目を終えた時点では、4敗での優勝の可能性さえあったのですが、今日になって3敗の栃煌山関と対戦予定だった琴欧洲関が休場し、優勝は3敗の旭天鵬関・栃煌山関・稀勢の里関の3人に絞られました。まず旭天鵬関が豪栄道関相手に危ない相撲ながらも勝ちましたが、とり終えた直後の旭天鵬関は、豪栄道関の足が出ていたことに気づかず、負けたと思っていたように見えました。栃煌山関は不戦勝となり、最後に稀勢の里関が登場し、把瑠都関相手に攻め込んだのですが、上手をとられて逆転の上手投げをくらって負けてしまいました。これで、旭天鵬関と栃煌山関による優勝決定戦となったのですが、おそらく、平幕同士での優勝決定戦は史上初のことだろうと思います。優勝決定戦では、旭天鵬関が栃煌山関を叩き込みで破り、初優勝を果たしました。旭天鵬関は37歳8ヶ月での優勝となり、6場所制になってからでは最年長での優勝ということになりそうです。

 場所前にこのような大波乱になると予想していた人はほとんどいなかったでしょう。その原因はもちろん白鵬関の不調にあったわけですが、白鵬関は日馬富士関に上手く相撲を取られて負け、10勝5敗で場所を終え、横綱に昇進して以降では最低の成績となりました。日馬富士関は7勝7敗で、白鵬関にはもう優勝の可能性がなかっただけに、色々と言われることでしょう。今場所の白鵬関の不調は左手人差し指の骨折が原因でしょうから、来場所は怪我が癒えたら今場所のような不調はないでしょうが、白鵬関は昨年夏場所以降の7場所で4回優勝しているとはいえ、14勝1敗が1場所、13勝2敗が3場所、12勝3敗が2場所、10勝5敗が1場所ですから、明らかに一時期よりも白鵬関と他の力士との力の差が縮まっていると思います。その意味では、来場所以降も優勝争いは盛り上がりそうです。

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