髙橋昌明編『別冊太陽 平清盛 王朝への挑戦』

 来年の大河ドラマ『平清盛』の放送開始が間近になったということで、平清盛を扱った書籍の刊行が書店で目立つようになってきました。本書は税別2300円と一般向けにしてはやや高いようにも思うのですが、ほぼすべてカラーページであり、編集部の執筆による清盛の生涯の概説には近年の研究成果が取り入れられていますし、研究者による論考が多数掲載されているので、お買い得だと思います。髙橋昌明氏の編纂ということで期待していたのですが、期待以上の内容でした。

 本書は編集部による清盛の生涯の概説と複数の研究者にわる論考とで構成されていますが、髙橋昌明氏の編纂ということで、髙橋氏の見解が基調にあるように思います。本書でも主張されている、武家政権の先駆者としての清盛像は、おそらく来年の大河ドラマでも取り入れられるのでしょうが、武家政権の創始者たる革新的な源頼朝にたいする、守旧的で傲慢な平清盛という歴史認識は未だに根強いようにも思われますので、来年の大河ドラマとそれに関連した書籍・テレビ番組などで、平清盛の先駆者としての側面が注目されればよいな、と思います。

この記事へのコメント

Gくん
2011年12月22日 21:35
こんばんは!管理人さん
ご紹介の本、読んでみたくなりました。管理人さん!大河ドラマ期待していますね!私も期待しています。
2011年12月23日 13:36
NHKの大河ドラマ本を購入して少し読んだところですが、話はかなり面白そうですので、今から放送開始が楽しみです。
Gくん
2011年12月23日 23:58
お返事ありがとうございます。
こればっかりは、番組が始ってみないとわからないです。私も、それ買おうと思っています。

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