『ヒストリエ』フィリッポス2世とアンティゴノス1世
『ヒストリエ』は現在第7巻まで刊行されており、
https://sicambre.seesaa.net/article/201111article_29.html
アレクサンドロスとヘファイスティオンが同一人物というか、アレクサンドロスの別人格がヘファイスティオンだと明かされています。『ヒストリエ』については、単行本でしか読んでいないので、この設定については第6巻を読んではじめて知ったのですが、当初は、さすがに失敗なのではないか、とも思いました。しかし、著者の構成力が優れていることは疑いようがないので、この設定はフィリッポス2世の暗殺などで活かされるのではないか、と考えていました。
しかし、アレクサンドロスの別人格がヘファイスティオンだという大胆な設定が採用されていることを考えると、あるいは、作中ではフィリッポス2世とアンティゴノス1世が同一人物ということになるのではないか、と妄想を逞しくするようになりました。そもそも、第1巻でエウメネスとフィリッポス2世との出会いが描かれたとき、フィリッポス2世がアンティゴノスと名乗っていたこともあって、フィリッポス2世のことをアンティゴノス1世と考えていただけに、じつはフィリッポス2世だったとの設定は意外でした。
しかし、史実のフィリッポス2世とアンティゴノス1世には、生年と隻眼という共通点があり、フィリッポス2世がカルディアの兵士にアンティゴノスと名乗ったのは、著者の単なる気まぐれとも思えません。アレクサンドロスの母オリュンピアスのフィリッポス2世への敵愾心とも受け取れる感情から考えると、アレクサンドロスの才能を認めているフィリッポス2世が、マケドニアの分裂を防ぐために、自身の暗殺未遂事件を利用して、フィリッポス2世は死亡したことにし、アンティゴノスと名乗ってアレクサンドロス配下としてマケドニアの覇権に貢献して、アレクサンドロスの死後はディアドコイ戦争の主要人物の一人になったのではないか、と妄想しています。
冷静に考えると、そんなことはあり得るだろうか、とも思うのですが、アレクサンドロスの別人格がヘファイスティオンだという大胆な設定が採用されている以上、どうもこの妄想を捨て去ることができません。『ヒストリエ』の完結がいつになるのか、そもそも完結するのだろうか、との不安もあるのですが、この妄想がどこまで当たっているのか、という点にも注目していこうと考えています。もっとも、この妄想が的外れだとしても、『ヒストリエ』が楽しめる作品であり続けることは間違いなさそうなので、今後の展開には大いに期待しています。
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アレクサンドロスとヘファイスティオンが同一人物というか、アレクサンドロスの別人格がヘファイスティオンだと明かされています。『ヒストリエ』については、単行本でしか読んでいないので、この設定については第6巻を読んではじめて知ったのですが、当初は、さすがに失敗なのではないか、とも思いました。しかし、著者の構成力が優れていることは疑いようがないので、この設定はフィリッポス2世の暗殺などで活かされるのではないか、と考えていました。
しかし、アレクサンドロスの別人格がヘファイスティオンだという大胆な設定が採用されていることを考えると、あるいは、作中ではフィリッポス2世とアンティゴノス1世が同一人物ということになるのではないか、と妄想を逞しくするようになりました。そもそも、第1巻でエウメネスとフィリッポス2世との出会いが描かれたとき、フィリッポス2世がアンティゴノスと名乗っていたこともあって、フィリッポス2世のことをアンティゴノス1世と考えていただけに、じつはフィリッポス2世だったとの設定は意外でした。
しかし、史実のフィリッポス2世とアンティゴノス1世には、生年と隻眼という共通点があり、フィリッポス2世がカルディアの兵士にアンティゴノスと名乗ったのは、著者の単なる気まぐれとも思えません。アレクサンドロスの母オリュンピアスのフィリッポス2世への敵愾心とも受け取れる感情から考えると、アレクサンドロスの才能を認めているフィリッポス2世が、マケドニアの分裂を防ぐために、自身の暗殺未遂事件を利用して、フィリッポス2世は死亡したことにし、アンティゴノスと名乗ってアレクサンドロス配下としてマケドニアの覇権に貢献して、アレクサンドロスの死後はディアドコイ戦争の主要人物の一人になったのではないか、と妄想しています。
冷静に考えると、そんなことはあり得るだろうか、とも思うのですが、アレクサンドロスの別人格がヘファイスティオンだという大胆な設定が採用されている以上、どうもこの妄想を捨て去ることができません。『ヒストリエ』の完結がいつになるのか、そもそも完結するのだろうか、との不安もあるのですが、この妄想がどこまで当たっているのか、という点にも注目していこうと考えています。もっとも、この妄想が的外れだとしても、『ヒストリエ』が楽しめる作品であり続けることは間違いなさそうなので、今後の展開には大いに期待しています。
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