大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』第38回「最強の乳母」

 江は待望の男子を出産します。竹千代と名付けられた江の息子の乳母となったのは、斎藤利三の娘である福でした。福は、豊臣家への復讐を誓う、サスペンスドラマによく出てくるような犯人を思わせる人物像で、安っぽさは否めませんが、福役の富田靖子氏の演技は、なかなか見応えのあるものでした。江・大姥局・福による城内での女性同士の戦いを中心に描いていけば、視聴率が15%を大きく下回ることはなさそうで、大坂の陣では18%台にまで視聴率が回復するかもしれません。

 淀役の宮沢りえ氏の演技は、以前から期待していた通り、淀が宮沢氏の外見に相応しい年齢となると、違和感もなくなり、見応えのあるものとなってきました。この作品については、脚本を中心に演出などに不満ばかり述べてきましたが、宮沢氏の演技は、数少ない楽しみの一つになっています。大坂の陣ではどのような演技を見せてくれるのか、注目しています。この作品については、色々と不満が多いのですが、ここまで見続けてきたからには、最終回まで見るつもりです。

この記事へのコメント

月光
2011年10月03日 22:01
こんばんわ。劉様が仰せのように福・大姥が江と絡んでくることで女の戦いを描いた本作らしくはなるでしょう。北大路氏の老練、芦田ちゃんの可憐な演技も然ることながら宮沢さんも艶やかな淀になってきたのが良かったとは思いますね。子役・成長後の役分けしかしない昨今の大河には、かつてあったような年齢ごとに役者を使い分けることがなく、それもまた視聴者が感情移入できず、それに伴う視聴率低下を招いていると今回の回を見て感じました。
2011年10月03日 22:20
そう言えば、『独眼竜政宗』では主人公の年齢に応じて役者が使い分けられていましたね。子役時代の面白さが、歴代最高視聴率の一因だと思います。
みら
2011年10月04日 00:28
こんばんは

きょうは、神保町界隈をウロついてました。

今後も富田靖子を見ているのは、正直シンドイかなと思えますが、残り後僅かですから見届けましょう。動作が素早いのも疲れますぅ。

何だか楽しめない娯楽作品でしたね。
2011年10月04日 21:02
ともかく、最終回まで見続けるつもりなのですが、惰性というよりも、意地になっているところがあるかもしれません。色々と批判してきたので、ともかく全話見ないと落ち着かない、ということもあります。
みら
2011年10月05日 00:10
こんばんわ

あら、ストレートな物言いで気持ちがいいこと笑。

意地かー。まあ、最終確認は大切ですよね。
最期までみて、その後はやぱり批判するんですよね?
というか、評価するんだもんね。
どうせならこの作品はもう評価付けちゃうとか。

マイナスで良いんじゃないでしょうか。
-9とか、ありです。
2011年10月05日 20:38
正直なところ、批判にも飽きてきました。淀役の宮沢氏の演技を数少ない楽しみとして見ていこう、と考えています。
かおる
2011年10月17日 17:04
こんにちは、読ませていただきました。
今回の大河「江」は、篤姫の影響もあり、私の年老いた母も見る気が最初の頃あったのですが、今は母も私も時々しかみていません。
年配の母からの視点だと、歴史的事実を簡略化したり、演じる女優の日本的な雰囲気を感じないとか、伝えたいこと、物語の軸になる論点は何なのかがはっきりしないからと言ってます。
お江の己を信じて強く生きよ、という信長の遺言のように、それが表れた成長かといえば子供っぽい気の強い女性にしか私や母には見えてないです。
篤姫は宮尾さんの原作が素晴らしかったのでしょうね。これで脚本家の力量が分かりました。
あの脚本家、世間で騒ぐほど実力は無いと思います。マスコミも情報操作をせず、本当に質の高い作品を紹介してほしいですね……。
えびすこ
2011年10月18日 16:29
「戦後生まれの脚本家は時代劇の脚本を書けない」と指摘する人もいます。
戦後生まれの歴史作家が少ない事と事情は同じです。
司馬遼太郎さんの歴史小説を映像化する時にも同じような指摘がありますね。
司馬さん原作のテレビドラマは視聴率があまり良くないジンクスがあります。
「名作小説を映像化すると薄く見える」と言うのは宿命かな?
かおるさんのご指摘は遠からず当たっているのかな?
週刊誌の悪評が原因で当面脚本活動ができなくなると言う事態になると、反対に週刊誌側が訴えられる事態もなくはないかと思います。
ただ田淵氏が脚本活動を自発的に引退する事態になると、大河ドラマそのものが意味をなさない可能性もあります。「歴史小説は権威ある歴史学者に書かせないといけない」と言い出す人が出そうなので。この行為はほぼ無理です。
反対に今後は開き直って「完全フィクション」の物語に専念すれば、今年の江の「恥」を返上できそうかな?大河ドラマ自体がもはや時代遅れなんでしょうか?
テレビ局は良くない事を脚本家に責任転嫁する傾向があります。
文章がドラマとは関係ない事になってすいません。
えびすこ
2011年10月18日 16:41
追記。
著名な歴史作家は大学教授などの専門的な歴史研究家はいません。
「歴史学者は歴史小説が嫌い」と言われます。
脚本家に専門的な歴史的知識を要求するのは難しいと思います。歴史の専門家ではない人が単独で歴史小説を構成するのはほぼ不可能だと思います。
もし歴史学者が脚本を書くと「セリフが歌舞伎調」になると思います。
2011年10月18日 19:41
この作品で、田渕氏の脚本家としての力量は明らかになったと思います。さすがに今後は、脚本家として大役を任されることはないでしょう。何か強力なコネあれば分かりませんが。

司馬遼太郎氏の小説については、余談の面白さの映像化が難しいと思いますので、映像作品の原作には向かないのかもしれません。
えびすこ
2011年10月19日 08:42
う~ん、どうなんでしょう。中堅世代以下の脚本家がもう時代劇を書けない事情もあるのかな?
「武蔵」のあたりから脚本担当の評判が下がったような気がします。
それ以前は「脚本家が悪いから番組の人気がない」と言う人はいませんでした。
「脚本をだれにするのか?」は今後の課題でしょうか?
「大河ドラマ自体をもう止めよう」と言う動きがまた出かねないかな?
朝ドラと大河ドラマ両方の脚本を担当した人が多いですね。
脚本家の方で新人を抜擢する事もありかな?
えびすこ
2011年10月19日 08:51
追記。
大河ドラマの脚本は少し前までの水戸黄門の、「葉村彰子」スタイルに移行すれば1番いいのでしょうか?今は水戸黄門でも脚本家の個人名を記載しています。
ただ、「分業制」にすると内容に矛盾が出ないか気になります。
ただ、今まで大河ドラマは共同執筆のスタイルを採用していないんです。
大河ドラマの脚本を任せる条件をNHKが掲示しないとだめでしょうか?
仮に大河ドラマを止めると言う前提で、「大河アニメ」に移行するのはどうでしょうか?アニメであれば脚本に異論が出ないので。
2011年10月19日 23:57
『武蔵』の脚本家は実績のある人なのですが、色々と批判が多いようですね。

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  • 江 -姫たちの戦国- 第38回「最強の乳母」

    Excerpt: 今回は出産シーンから始まり、待望の男子を出産します。これまで大姥局の激しいプレッシャーに耐えてきた江ですが、それもこれによって解決するかと思いきや、新たに登場した乳母である福が奪い取るように江の元から.. Weblog: あしたまにあーな racked: 2011-10-03 22:58