ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』107~110話

 107話「光のなかを歩め」・108話「地獄の中の愛」・109話「俺の血をとれ」・110話「走れ!猟犬」を視聴しました。107話「光のなかを歩め」は、それほど悪くはないのですが、どうもぱっとしない話です。2002年の再放送時に見たはずなのですが、内容をほとんど忘れていたくらいで、私にはあまり合わない話ということなのでしょう。108話「地獄の中の愛」は、ボスの苦悩を軸に話が展開していき、最後に救いが示されたとはいえ、若者の悲劇も描かれた、苦い話となっています。ただこちらも、107話ほどではないものの、印象には残らない話で、2002年の再放送時に見たはずなのですが、内容はあまり覚えていませんでした。

 109話「俺の血をとれ」は、山さんの生い立ちを活かし、山さんの刑事としての矜持が描かれた名作で、山さんが拉致され、共犯の若者が主犯の男性に不信感を抱いていく過程に緊張感があります。七曲署一係の結束も示されており、最後の場面の演出もよく、この後の全盛期の安定感を予感させます。メインゲストは水谷豊氏で、水谷氏がゲストで連続ドラマに出演することは、今となってはほぼ実現不可能でしょうから、その意味では貴重と言えそうです。『太陽にほえろ!』の初期には何度かメインゲストで出演していた水谷豊氏ですが、『太陽にほえろ!』へのゲスト出演はこの109話が最後だと思います。また、現在では衆院議員の横光克彦(この時は横光勝彦の表記でしたが)氏が身勝手で冷酷な犯人を演じていたことも注目されます。「ブルージンの子守唄」をアレンジしたBGMが用いられたのも、高評価の一因となります。

 110話「走れ!猟犬」は、ジーパンの危機と、刑事としての苦悩と成長が描かれるとともに、危機的な状況の中でジーパンとシンコの恋愛も大きく進展していきます。今から見ると、いよいよジーパン編も完結に近づいてきたのだな、と思います。この次の111話でジーパンが殉職するのですが、ファミリー劇場HDリマスター版の放送は来月はないとのことで、残念です。この後の放送も、一度は視聴した話が多いのですが、内容をほとんど覚えていない話も少なくないので、今後の放送もたいへん楽しみです。各回の評価は以下の通りです。

107話「光のなかを歩め」4
108話「地獄の中の愛」5
109話「俺の血をとれ」10
110話「走れ!猟犬」6

この記事へのコメント

みら
2011年08月03日 00:46
こんばんは

この、ファミリー劇場リマスター版とは、一体なんですの?
何処かのチャンネルですか?
これでまさか700話視聴を目指しているとはすご過ぎる。わら
劉さんは、山さんには甘いんだから笑

水谷豊と言えば、マカロニとの名作傷だらけの天使ですわねヤパリ…。
あれも切ない余韻がたまらなく好きでした。
日テレは、たまーに名作がありますね。

今となっては、個性的な役者さんの存在感があってこその賜物ですね。


話しは変わって…。
お江は、夫婦関係ガ陳腐化してくるのかなと、頭抱えたくなります。

昨日みた、ドラマ10「胡桃の部屋」は、向田邦子原作で昭和が舞台の家族崩壊図なんですが、松下奈緒が好演してます、蟹江敬三さんが疲れきって、しょぼくれ親父成れの果てがいい味出してます。
一昔前の家族模様の中で各キャラクターもきっちり描き出す。
女流脚本家の大家は、名ばかりの大家とは、さすが違うなと思います。
機会があればご覧あれ。
2011年08月03日 20:10
ファミリー劇場はCS放送の一つです。

向田邦子作品だと、期待はできそうですね。

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