大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』第24回「利休切腹」

 朝鮮からの使節との会見の場に秀吉が息子の鶴松を連れてきたことが無礼だと、家臣からも批判されていましたが、その場にこれといった立場にはない江がいたことも無礼ではないか、と嘆息した視聴者は、私も含めて多かったことでしょう。ちなみに、秀吉が朝鮮からの使節に接見したさいに鶴松を抱いていたことは、『懲毖録』にも見えるので、おそらく史実でしょうが、『懲毖録』では、いったん席を起った秀吉が鶴松を抱いて部屋に戻ってきた、とされています。今回の放送を視聴して、そう言えばこの話は『懲毖録』に記載されていたのではないか、と思いだし、10年振りくらいに東洋文庫版の『懲毖録』を本棚から取り出しました。

 こうした歴史的に重要な場面に江がいることは、この作品では当然のようになっていますが、脚本家の願望が投影されているであろう江のこうした行動は、「最高権力者をも恐れない周囲から畏敬される」ものであり、勝手気ままなものではなく、「自由人」たる江の「格好良い生き様」である、ということなのでしょう。さすがに、結婚・出産後は江も少しは落ち着いた言動を見せてくれるのではないか、とわずかながら期待してはいるのですが。それにしても、すでに半ばを過ぎたというのに、まだ秀勝とも結婚していないのは、時間配分を間違えているように思えてなりません。

 これまで元気だった秀長はいきなり病に伏し、秀吉に遺言を残して亡くなりますが、秀吉と秀長の関係がこれまでほとんど描かれてこなかったため、秀長の死の場面で話を盛り上げようとの意図は感じられるものの、唐突な感は否めません。前回もそうでしたが、歴史ドラマとして失敗という以前に、そもそも人間模様が描けていない、ということなのだと思います。利休の切腹は次回まで引っ張ることになりましたが、こちらも、正直なところ物語としては盛り上がりに欠けていたと思います。次回は、利休の切腹を阻止しようと、またしても江が「縦横無尽に大活躍する」ようで、なんとも憂鬱です。

この記事へのコメント

みら
2011年06月29日 17:28
こんにちわ

毎日暑いですね、かなり本格的な蒸し暑さのせいで今日は電車に乗っていて具合が悪くなってしまいました。

今後これが続くと思うと本当にうんざりしますね~本来夏は大好きなのですが、最近は夕立ですっきりと涼感のある夕暮れがないので困ります。

今回、大河ドラマの後に仁のラストを見て、日曜日は江戸時代を満喫した楽しい日だったのですね、大河は相変わらず不満がありますが、仁に関してはなかなか面白かったと思います。
パラレルワールド・・・そんなんがあったら私もいつか落ちてみたいです(笑)
その時は、別の人格になって違う職種で暮らします。

大河は・・利休の死を引っ張りましたね~。
来週は、TBSの新番組はみますか?しおりちゃん出ますけど。
2011年06月29日 19:08
この暑さには本当に参ってしまいます。せめて湿度が低ければ、もう少し過ごしやすいのですが。

『JIN-仁-』の後番組は、あまり面白くなさそうなので、今のところ視聴しない予定です。
みら
2011年07月01日 00:27
こんばんわ

やっぱりみませんよね、普通のドラマですもんね。

ところで、歴史の裏づけを東洋文庫で確認するなんて劉さんの家はズラッと東洋文庫が並んでいるんですか?博士家?
あれ、写植のQ数小っちゃいですよね。私なんてもう見えません。最近は文庫でも苦しいです、視力低下って脳も体も疲労するらしくてすぐ眠くなってしまいます。

ここ数日どうも夏風邪を潜伏中らしく、わたしは少し体調を崩しております、劉さんはお好きな柑橘系をたくさん食べて体に気を付けてくださいませ。
2011年07月01日 23:57
東洋文庫版の『懲毖録』は、その昔、朝鮮役について調べていた頃に購入したもので、他にはほとんど所有していません。

蒸し暑い日々が続いているので、体調には気をつけねばなりませんね。

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  • 江 -姫たちの戦国- 第24回「利休切腹」

    Excerpt: 歴史上重要だと思う場面が次々とナレーションを含めて1分程度で処理されていくのが、どうしても悲しい気がします。例えば、北条家を攻め滅ぼした後の論功行賞で家康に対して、国替えを強要した秀吉と家康の駆け引き.. Weblog: あしたまにあーな racked: 2011-06-26 21:34