大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』第19回「初の縁談」

 徹底して恋愛至上主義の脚本なのだなあ、と改めて思い知らされました。この脚本も、あるいは田渕久美子氏ではなく、兄の田渕高志氏もしくは他の別人がほとんど執筆しているのではないか、と疑いたくもなりますが、恋愛至上主義が貫かれていながら、恋愛物語としても面白くなく、田渕久美子氏は「ホルモンドバドバ」と公言するような人ですから、おそらくは今回も含めて最近の脚本はかなりのところが田渕久美子氏の単独執筆なのでしょう。

 それにしても、ここまで徹底して恋愛至上主義を貫くのは、後述の田渕久美子氏の発言からして、田渕久美子氏が脚本に自分の願望を強く投影させてしまっているからではないか、と邪推したくなります。失礼ながら、秀吉と同じく初も、配役発表の時点で、汚れ役になるのではないか、と案じていたのですが、今回はこれまで以上に初がひどい扱いを受けてしまいました。初を貶めることで、茶々と江を相対的に持ち上げる、との意図もあるのかもしれませんが、昨年の大河ドラマ『龍馬伝』がそうだったように、こうした持ち上げ方にはほとんど効果がなく、不快なだけではないか、と思います。

 一昨日、秀忠役の向井理氏の出演した「向井理と行く~大河ドラマ江の世界~」という宣伝番組がNHKのBSプレミアムで放送され、自己顕示欲の強い田渕久美子氏も登場し、向井理氏と対談したのですが、秀吉についてのやり取りのさいに顕著だったように、自分の出演する番組の世界観を努めて理解しようとしている向井氏にたいして、田渕氏の理解の浅さというか歴史への関心の低さが目立ち、田渕氏は本当に歴史ドラマの脚本を執筆するという意識が弱いのだなあ、と嘆息してしまいました。

 番組の冒頭で、男女関係が上手くいっていない現代に、秀忠・江夫妻の関係を描く意味などと田渕氏が述べていましたが、男女関係が上手くいっていないのはお前ではないのか?と突っ込んだ視聴者は私だけではないでしょう。向井氏は最後に、台本をただ読むだけではなく、しっかりとした意思をもってやっていきたい、と述べましたが、向井氏は脚本に不満を抱いているのではないか、と邪推したくなります。それにしても、この宣伝番組といい、頻繁に放送されている5分のダイジェストといい、NHKの焦りが窺えます。悪くても平均視聴率20%以上は確実だ、とNHKは予測していたのでしょう。NHKにはこれを機に、受ける要素をそろえれば高視聴率をとれる、という安易な大河ドラマ制作の方針を改めてもらいたいものです。

この記事へのコメント

メイ
2011年05月23日 17:12
こんにちは


「大河恋愛ホームドラマ」として
視聴しようとハードルをさげても
実際のドラマ内容がさらに下回りますね(笑)

向井理さんに関しては昨年の
ゲゲゲの女房をみるまでは恥ずかしながら
存じ上げなかった俳優さんでしたが
一昨日の紀行ものを拝見する限り
6/12からの登場が楽しみになりました。

おっしゃるように脚本家よりもはるかに
歴史に興味を持ち、敬意を払う姿勢が
向井さんにはありますね。

色々ツッコミどころのあるドラマですが
彼を秀忠にキャスティングした点に関して
言えば間違いではなかったように思います。
2011年05月23日 23:53
この作品の秀忠は冷めたところのある人物として描かれるようで、向井理氏にはなかなか合っているのではないか、と思います。

もう向井理氏の登場くらいしか視聴率回復の切り札がないような状況ですから、NHKはこの後も色々と宣伝してくるのだろう、と思います。

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