映画『ゼロの焦点』2009年版

 地上波で放送されたので、録画して視聴しました。主人公は鵜原禎子ということになるのでしょうが、実質的には、鵜原禎子・室田佐知子・田沼久子の三人が主人公と言ってよいでしょう。原作は未読なので、断定はできないのですが、映画で視聴したかぎりでは、話が面白かったので、おそらく原作も傑作なのでしょう。第二次世界大戦後の日本の世相を背景として、人間の業を描いた名作だと思うのですが、アクの強い室田儀作の最期を考えると、その人物像をもっと掘り下げればよかったのではないか、と思います。もっとも、映画には時間的制約があるので、主要人物の一人とはいえ、本題からはやや離れたところに位置する室田儀作の描写が簡略なものになったのは、仕方のないところかしもしれません。

 残念だったのは主人公の鵜原禎子の配役で、明らかに室田佐知子・田沼久子と比較して演技が見劣ると思います。これには、鵜原禎子役の広末涼子氏をアイドル時代から現在までずっと私が苦手にしており、室田佐知子役の中谷美紀氏が昔から私の好きな女優であるという先入観も影響しているのでしょうが、それを割り引いても、中谷氏の好演と広末氏の演技には大きな差があったように思います。もっとも、これには人物設定の問題もあり、一応は主人公とはいえ、個性が弱く狂言回し的役割を担った鵜原禎子役は、誰が演じても、個性の強い室田佐知子・田沼久子、とくに室田佐知子と比較すると、存在感で見劣りするのは仕方のないところかな、とも思います。

この記事へのコメント

質問人
2011年03月22日 21:19
最後マリーと呼んだ後、コマーシャルで切れた(録画してました)んですが、あれが一番最後のセリフ、最後のシーンだったんですか?
2011年03月22日 23:51
その後も話は続き、直接的な描写はありませんが、室田佐知子の最期も語られます。
質問人
2011年03月23日 22:54
やっぱりありますよねw
あれで終わりってのもかっこよかった?ですが・・・
ありがとうございます。借りてみます。

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