大河ドラマ『篤姫』再放送終了
昨日、BSハイビジョンで昨年4月から放送されていた『篤姫』の再放送が終了しました。東北地方太平洋沖地震により、3月11日の最終回の再放送が途中で打ち切られたので、再々放送となりました。本放送時には、第1回だけ見て挫折したのですが、
https://sicambre.seesaa.net/article/200801article_9.html
昨年再放送が始まってから録画を始めて、17~18回まで録画したところで一気に視聴したところ、予想していたよりもはるかに面白かったので、
https://sicambre.seesaa.net/article/201009article_23.html
最終回までずっと見続けました。
時代劇というよりは現代劇的性格が強く、 主人公の美化もかなりのものでしたが、割り切って見ると楽しめました。この作品の見所は、主人公の篤姫(於一、天璋院)をはじめとして、準主人公の小松帯刀(肝付尚五郎)や、さらには二人とも縁の深い西郷吉之助(隆盛)・大久保正助(利通)といった薩摩の若者たちの成長です。主演の宮﨑あおい氏の好演もあって、明るく活発な於一が、島津斉彬の養子となって篤姫となり、さらには御台所となって13代将軍家定の没後に天璋院と号し、大奥を束ねるようになる過程での成長には見応えがありましたし、帯刀や西郷や大久保がたびたび挫折しながらも成長していく姿にも、見応えがありました。
これと関連して、人物関係の描写がなかなか丁寧だったのもよかったのではないか、と思います。とくに、出会った当初は敵対的な関係にあった篤姫と滝山が次第に心を通い合わせていき、信頼関係を築いていった過程には見応えがありました。主演の宮﨑あおい氏をはじめとして、家定役の堺雅人氏など、この作品の配役はおおむね成功したと思いますが、滝山役の稲森いずみ氏もじゅうぶんに存在感を示しており、この作品の高視聴率に貢献したのではないか、と思います。稲森氏は、2005年の大河ドラマ『義経』での常盤役に続く好演で、幅広く役柄をこなすというわけではないでしょうが、今後も時代劇で存在感を示すことがありそうです。史実の滝山は篤姫より30歳以上年齢が上らしいのですが、気にせず見るとよいでしょう。
篤姫が斉彬から使命を帯びて大奥に入り、家定と心を通い合わせて徳川の人間として生きていくことを決意し、江戸城から去ることを決意するという大きな話の流れには、とくに致命的な欠陥はなく、見た目はよかったものの台詞が残念だった14代将軍の家茂など残念な配役もありましたが、全体的に演技面でも満足できる水準にあったので、高視聴率だったのも納得の出来になっています。NHKがこの作品の成功の再現を狙って脚本家などスタッフが少なからず共通する『江~姫たちの戦国~』を制作したのもよく分かりますが、『江~姫たちの戦国~』の迷走を考えると、この作品の成功要因として、しっかりとした原作があったことが挙げられるのではないか、と思います。ハイビジョン制作ということで、映像の美しさは当然なのですが、以前にも述べたように、
https://sicambre.seesaa.net/article/201011article_25.html
この作品はとくに液晶テレビ向きだと思うので、その点でも評価が高くなります。これまで視聴した大河ドラマと比較すると、総合的には平均以上だな、というのが私の評価です。
https://sicambre.seesaa.net/article/200801article_9.html
昨年再放送が始まってから録画を始めて、17~18回まで録画したところで一気に視聴したところ、予想していたよりもはるかに面白かったので、
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最終回までずっと見続けました。
時代劇というよりは現代劇的性格が強く、 主人公の美化もかなりのものでしたが、割り切って見ると楽しめました。この作品の見所は、主人公の篤姫(於一、天璋院)をはじめとして、準主人公の小松帯刀(肝付尚五郎)や、さらには二人とも縁の深い西郷吉之助(隆盛)・大久保正助(利通)といった薩摩の若者たちの成長です。主演の宮﨑あおい氏の好演もあって、明るく活発な於一が、島津斉彬の養子となって篤姫となり、さらには御台所となって13代将軍家定の没後に天璋院と号し、大奥を束ねるようになる過程での成長には見応えがありましたし、帯刀や西郷や大久保がたびたび挫折しながらも成長していく姿にも、見応えがありました。
これと関連して、人物関係の描写がなかなか丁寧だったのもよかったのではないか、と思います。とくに、出会った当初は敵対的な関係にあった篤姫と滝山が次第に心を通い合わせていき、信頼関係を築いていった過程には見応えがありました。主演の宮﨑あおい氏をはじめとして、家定役の堺雅人氏など、この作品の配役はおおむね成功したと思いますが、滝山役の稲森いずみ氏もじゅうぶんに存在感を示しており、この作品の高視聴率に貢献したのではないか、と思います。稲森氏は、2005年の大河ドラマ『義経』での常盤役に続く好演で、幅広く役柄をこなすというわけではないでしょうが、今後も時代劇で存在感を示すことがありそうです。史実の滝山は篤姫より30歳以上年齢が上らしいのですが、気にせず見るとよいでしょう。
篤姫が斉彬から使命を帯びて大奥に入り、家定と心を通い合わせて徳川の人間として生きていくことを決意し、江戸城から去ることを決意するという大きな話の流れには、とくに致命的な欠陥はなく、見た目はよかったものの台詞が残念だった14代将軍の家茂など残念な配役もありましたが、全体的に演技面でも満足できる水準にあったので、高視聴率だったのも納得の出来になっています。NHKがこの作品の成功の再現を狙って脚本家などスタッフが少なからず共通する『江~姫たちの戦国~』を制作したのもよく分かりますが、『江~姫たちの戦国~』の迷走を考えると、この作品の成功要因として、しっかりとした原作があったことが挙げられるのではないか、と思います。ハイビジョン制作ということで、映像の美しさは当然なのですが、以前にも述べたように、
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この作品はとくに液晶テレビ向きだと思うので、その点でも評価が高くなります。これまで視聴した大河ドラマと比較すると、総合的には平均以上だな、というのが私の評価です。
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