スペシャルドラマ『坂の上の雲』第8回「日露開戦」
前回放送後から不安だったのですが、やはり真之の結婚話は余計だったかなあ、と思います。ただ、予告から受けた印象ほどには結婚話が長くなかったのは幸いでした。真之の妻である季子を演じる石原さとみ氏を、大河ドラマ『義経』の静御前を見て以来私が苦手にしているということもあるのですが、名優たちのなかで浮いたところがあるように見えたのは残念です。石原氏の演技力自体は、若手女優のなかでも平均以上だろうとは思いますが、どうも私とは相性が悪いようです。他の作品を見れば、石原氏にたいする印象も変わってくるのかもしれませんが。
真之の結婚話は余計でしたが、日露戦争へといたる各場面は、山本と日高のやり取りや秋山兄弟の覚悟など話としても面白く、また相変わらずロケを多用した美しく迫力のあるもので、さすがに見応えがありました。なかでも、名優が多数そろった御前会議は、各用心の苦悩のうかがえる緊迫感のあるもので、よかったのではないか、と思います。もちろん、今回に限らず、この作品の描写がどこまで史実を反映しているかという問題はあるわけですが、それはそれとして、ドラマ自体の出来はよいのではないか、と思います。
日本とロシアとの交渉については、原作とは異なり、近年の研究成果を取り入れたかな、と思う描写になっていたように思うのですが、最後に原作を読んでから十数年経過しているので、断定はできません。ロシア皇室の描写は、ニコライ二世の(おそらくは史実に近いであろう)人物像を印象づけることに成功したという意味で、よかったのではないか、と思います。これも、原作にはなく、近年の研究成果を取り入れた場面ではないかな、とも思うのですが、こちらも断定は避けておきます。後にロシア革命でロシア皇室はボリシェヴィキに殺害されることになりますから、そのことを想うと、もの悲しくもなる場面でした。
真之の結婚話は余計でしたが、日露戦争へといたる各場面は、山本と日高のやり取りや秋山兄弟の覚悟など話としても面白く、また相変わらずロケを多用した美しく迫力のあるもので、さすがに見応えがありました。なかでも、名優が多数そろった御前会議は、各用心の苦悩のうかがえる緊迫感のあるもので、よかったのではないか、と思います。もちろん、今回に限らず、この作品の描写がどこまで史実を反映しているかという問題はあるわけですが、それはそれとして、ドラマ自体の出来はよいのではないか、と思います。
日本とロシアとの交渉については、原作とは異なり、近年の研究成果を取り入れたかな、と思う描写になっていたように思うのですが、最後に原作を読んでから十数年経過しているので、断定はできません。ロシア皇室の描写は、ニコライ二世の(おそらくは史実に近いであろう)人物像を印象づけることに成功したという意味で、よかったのではないか、と思います。これも、原作にはなく、近年の研究成果を取り入れた場面ではないかな、とも思うのですが、こちらも断定は避けておきます。後にロシア革命でロシア皇室はボリシェヴィキに殺害されることになりますから、そのことを想うと、もの悲しくもなる場面でした。
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