いわゆる原人の出現は急激な進化の結果なのか
どの本だったかサイトだったか忘れましたが、いわゆる原人の出現は急激だった、とする見解が提示されていて、こうした見解を肯定している人は少数ながらいるのかもしれません。こうした見解に肯定的というか、それをさらに曲解するような人々というと、たとえば進化否定論者が考えられ、これを根拠にとして、いわゆる原人とそれ以前の人類、たとえばアウストラロピテクス属とを比較し、中間形態が発見されていないと主張して、進化の否定の根拠とするかもしれません。また、地球外知的生命体の存在と地球への干渉を想定している人々は、地球外知的生命体による遺伝子操作を主張するかもしれません。
いわゆる原人の範囲は、人によって異なるのでしょうが、私がこれまで接した活字・ネットでの用例からは、現代人の祖先も含む広義のホモ=エレクトスを指すのがもっとも多く、ホモ=ハビリスなど最初期のホモ属を含める用例も少なからずあるだろう、という印象を受けています。アウストラロピテクス属と原人との相違を強調する見解においては、おそらくは広義のホモ=エレクトスを原人と想定していることが多いのでしょう。じっさい、アウストラロピテクス属と広義のエレクトスとの違いは大きく、アウストラロピテクス属が現代人と現代人に近縁の類人猿との中間的な外見的特徴を有しているところが多分にあるのにたいして、広義のエレクトスは現代人に近く、首から下は外見的には現代人とかなり似ています。
しかし、だからといって、いわゆる原人が急激に進化したというわけではなく、広義のエレクトスが出現する前に、形態的にホモ属とアウストラロピテクス属の中間的な人類が存在したことが知られており、ホモ=ハビリスやホモ=ルドルフェンシスなどと分類されています。これらは、一般にはホモ属と分類されていますが、形態的にホモ属とアウストラロピテクス属の中間的存在であることから、アウストラロピテクス属に分類されることもあります。また、ホモ属とアウストラロピテクス属の中間的形態の人骨を無造作にハビリスと分類してきたという側面も否めず、現在ハビリスと分類されている人骨群が一つの種を構成していると言えるのか、疑問も残ります。
しかし、たとえ現在ハビリスに分類されている人骨群が一つの種ではなく複数の種に分類されるとしても、その中から広義のエレクトスが派生した可能性はかなり高いでしょう。年代・形態的に考えて、アウストラロピテクス属とエレクトスの中間にハビリスを設定するのが、現在のところもっとも妥当であり、広義のエレクトスは急激に進化したのではないと思います。もちろん、ハビリスが広義のエレクトスの出現からかなり経過しても存在していたことからも、ハビリスがそのままエレクトスに進化したのではなく、ハビリスの一部がエレクトスに進化したと考えられます。また、アウストラロピテクス属の一部がハビリスの祖先とは限らないのですが、アウストラロピテクス属がハビリスの祖先ではなかったとしても、アウストラロピテクス属とは近縁の系統がハビリスの祖先である可能性が高いだろう、と思います。
いわゆる原人の範囲は、人によって異なるのでしょうが、私がこれまで接した活字・ネットでの用例からは、現代人の祖先も含む広義のホモ=エレクトスを指すのがもっとも多く、ホモ=ハビリスなど最初期のホモ属を含める用例も少なからずあるだろう、という印象を受けています。アウストラロピテクス属と原人との相違を強調する見解においては、おそらくは広義のホモ=エレクトスを原人と想定していることが多いのでしょう。じっさい、アウストラロピテクス属と広義のエレクトスとの違いは大きく、アウストラロピテクス属が現代人と現代人に近縁の類人猿との中間的な外見的特徴を有しているところが多分にあるのにたいして、広義のエレクトスは現代人に近く、首から下は外見的には現代人とかなり似ています。
しかし、だからといって、いわゆる原人が急激に進化したというわけではなく、広義のエレクトスが出現する前に、形態的にホモ属とアウストラロピテクス属の中間的な人類が存在したことが知られており、ホモ=ハビリスやホモ=ルドルフェンシスなどと分類されています。これらは、一般にはホモ属と分類されていますが、形態的にホモ属とアウストラロピテクス属の中間的存在であることから、アウストラロピテクス属に分類されることもあります。また、ホモ属とアウストラロピテクス属の中間的形態の人骨を無造作にハビリスと分類してきたという側面も否めず、現在ハビリスと分類されている人骨群が一つの種を構成していると言えるのか、疑問も残ります。
しかし、たとえ現在ハビリスに分類されている人骨群が一つの種ではなく複数の種に分類されるとしても、その中から広義のエレクトスが派生した可能性はかなり高いでしょう。年代・形態的に考えて、アウストラロピテクス属とエレクトスの中間にハビリスを設定するのが、現在のところもっとも妥当であり、広義のエレクトスは急激に進化したのではないと思います。もちろん、ハビリスが広義のエレクトスの出現からかなり経過しても存在していたことからも、ハビリスがそのままエレクトスに進化したのではなく、ハビリスの一部がエレクトスに進化したと考えられます。また、アウストラロピテクス属の一部がハビリスの祖先とは限らないのですが、アウストラロピテクス属がハビリスの祖先ではなかったとしても、アウストラロピテクス属とは近縁の系統がハビリスの祖先である可能性が高いだろう、と思います。
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