真核生物の進化とミトコンドリア
真核生物の進化とミトコンドリアについての研究(Lane, and Martin., 2010)が公表されました。我々現代人を含む多細胞生物は真核生物に属しますが、真核生物は原核生物から進化しました。原核生物には複雑性を拡大する傾向がほとんど見られないのにたいして、真核生物は、とくに多細胞生物において、ひじょうに複雑な構造の進化が認められます。この研究では、こうした違いが何に起因するのか、推測されています。
この研究で注目されたのはミトコンドリアで、すべての真核生物は、ミトコンドリアを持っているか、かつて持っていたものの後に失ってしまいました。この研究では、ミトコンドリアの遺伝子群は、内膜の広い面積にわたっての酸化的リン酸化を可能とすることにより、発現される遺伝子の数を20万倍と飛躍的に増加させ、新規のタンパク質折りたたみ、タンパク質間相互作用、および調節カスケードの種類を大幅に増加させたのではないか、と指摘されています。
参考文献:
Lane N, and Martin W.(2010): The energetics of genome complexity. Nature, 466, 176-178.
http://dx.doi.org/10.1038/nature09486
この研究で注目されたのはミトコンドリアで、すべての真核生物は、ミトコンドリアを持っているか、かつて持っていたものの後に失ってしまいました。この研究では、ミトコンドリアの遺伝子群は、内膜の広い面積にわたっての酸化的リン酸化を可能とすることにより、発現される遺伝子の数を20万倍と飛躍的に増加させ、新規のタンパク質折りたたみ、タンパク質間相互作用、および調節カスケードの種類を大幅に増加させたのではないか、と指摘されています。
参考文献:
Lane N, and Martin W.(2010): The energetics of genome complexity. Nature, 466, 176-178.
http://dx.doi.org/10.1038/nature09486
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