胡散臭い「韓流」

 昨日のNHKの21時からのニュースでは、冒頭で「新たな韓流」について5分ほど取り上げられ、円安・株安の進行や政治の混乱など、日本の危機が深まるなか、NHKが冒頭で5分も使ってこの話題を取り上げたことに唖然としました。6~7年前ほどだったと記憶していますが、「ヨン様」など韓国の俳優・ドラマが流行しているような報道が盛んになされ、「韓流」だとして話題になりましたが、ここ数年はその時ほどには報道されなくなったような印象がありました。

 前回・今回ともに「韓流」についての報道に接していて思うのは、「韓流」なるものにはどこまで実態があるのだろうか、ということです。もちろん、私が見聞できる範囲、とくに直接見聞できる範囲はきわめて限定的ではありますが、職場での上司・同僚・部下、さらには取引先の人々との雑談や、近隣の人々や友人・知人との会話で、「韓流」が話題になったことは皆無に近く、わずかな例外も、いわゆるワイドショー的関心を超えるものではありませんでした。

 もちろん、だからといって逆に「嫌韓」的な言説(ここでは、「劣等民族朝鮮」といった低劣なものを想定しています)が上記のような場で話題になるわけではありませんが、これには、社員に韓国人がいるとか、取引先に韓国の企業があるとかいった場合ではなくとも、そもそも「嫌韓」的な言説は、お互いに相手の考え・性格を熟知したよほど親しい相手でなければ、雑談とはいえ堂々と述べるようなことではないだろう、との常識がおおむね日本社会に定着しているためでもあるのでしょう。しかし、それ以上に、日本社会における韓国への関心があまり高くないということが根底にありそうで、「韓流」にしても「嫌韓」にしても、そもそも日本の日常社会で韓国が話題になることはあまりなく、近隣諸国との比較でいえば、韓国は北朝鮮や中国よりも関心が低いのではないだろうか、というのが私の実感です。

 NHKは、おそらく韓国のさまざまな映像コンテンツをすでに購入しているか、契約交渉中で、それをなんとか視聴率・DVD(もしくはブルーレイ)の売り上げといった結果に結びつけるために、「韓流」を煽ろうとしているところが多分にあるように思われます。これは、購入するNHK側の判断もあるのでしょうが、それ以上に、韓国側が自国の文化の輸出に熱心であることが大きいのではないか、と思います。もっとも、この私見は実証されたわけではありませんが。こうした「韓流」的な現象は、NHKだけではなく民放の多くでも同様だと思われ、BSではよく韓国のドラマ・映画が放送されています。もちろん、こんな記事を執筆する私がそれらを見たことはないわけですが。NHKは、ニュースのなかで露骨に宣伝をすることがあり、『ゲゲゲの女房』の放送が始まると、朝のニュースで「妖怪ブームの到来」を取り上げたこともあるくらいですが、昨日はさすがにやり過ぎだと思います。

この記事へのコメント

2010年08月31日 23:37
マスコミは「韓流」を確固たる利権としたいようですね。
通りすがり
2010年09月26日 02:11
ほかにもテレビマスコミ人士に在日が多いとか、早く日本文化を解放してもらわないと韓流を
捏造したモトが取れないとか色々あるんでしょうね。
拝金主義者には拝金主義者なりの「三分の理」があるものです。
2010年09月26日 20:48
「韓流」報道の背景については、時間に余裕ができたら少し詳しく調べてみるつもりです。

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