『黄金の日日』秀吉の変貌

 現在、時代劇専門チャンネルで放送中の『黄金の日日』は、ご都合主義的なところも多分にありますが、活気があって相変わらず面白く、見慣れたということなのか、面白いためなのか、主役の大根演技も気にならなくなりました。昨日は、第30回「大坂築城」が放送されたのですが、本能寺の変で信長が自害して(第27回「信長死す」)からの秀吉は、第28回「安土炎上」・第29回「起死回生」と、しだいに権力の亡者としての性格を出すようになりました。

 信長存命時の秀吉は、野望・勇気・優しさ・知恵・人当たりの良さ・きさくさを兼ね備えたじつに魅力的な人物で、この人物にならば人々が付いていっただろう、と納得させられる人物造形は見事だな、と思います。この作品の秀吉は、『風と雲と虹と』の藤原純友からアナーキーなところを取り去った人物といった感があり、このような人物を演じると、緒形拳氏はじつに上手いな、と改めて思います。秀吉はこの後、ますます権力への執着を強めていき、主人公とも対立するようになっていくようですが、緒形氏が権力の亡者となった秀吉をどのように演じていくのか、楽しみです。

この記事へのコメント

みら
2010年08月27日 07:31
おはようございます。
秀吉は緒方拳さんが演じてましたね、ホントにサルみたいだったような記憶が・・(笑)
もうお話こんなに進んでいたんですね~、最後のほうの展開は忘れてしまってますが、助左衛門はもう一度出港するんでしょうか?
2010年08月27日 23:55
主人公は、昨日放送の第33回で再びルソンに渡り、堺への帰路で遭難します。

そのさい、生き別れた父親と思われる人物に偶然助けられるというあたりは、相変わらずのご都合主義的展開なのですが、それがほとんど気にならない面白さです。
みら
2010年08月28日 07:32
おはようございます

生き別れの父?
そんなにご都合主義でしたか・・・(笑)父は誰が演じてましたっけ?

劉さんが面白いと感じでくれて嬉しいです。
エネルギッシュな時代ですもんね。
私も冬になったらDVDで見ます~。
2010年08月28日 23:59
父親役は松本白鸚(八代目松本幸四郎)です。つまり、役柄だけではなく実際にも親子というわけです。『真田太平記』の徳川家康・秀忠親子と同じパターンですね。
みら
2010年08月30日 07:38
親子共演でしたか・・・そういえば、当時記事になったような記憶が・・・共演のために脚本を変更したような・・・登場は一回だけだったような気がしますが、違いましたっけ?
2010年08月30日 22:30
まだ三分の一ほど残っているので、どうなるか分からないのですが、一話だけの登場を予想させるような終わり方でした。

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