第92回全国高校野球選手権大会15日目

 昨日、決勝戦が行われました。興南も東海大相模も3回まではともに好機で決定打が出ず無得点でしたが、興南打線はやはり強力で、4回に7点・5回に1点・6回に5点をとり、けっきょく13-1で勝ち、沖縄県勢として初めて選手権大会で優勝するとともに、12年前の横浜以来となる史上6校目の春夏連覇を達成しました。東海大相模の一二三投手は3連投となるので、興南が勝つ場合は大差になるのではないか、との懸念もあったのですが、残念ながらその懸念が的中してしまいました。

 島袋投手は東海大相模に9安打を許しましたが、要所を抑える投球はさすがで、1点しかとられませんでした。両校にこの点差ほどの実力差があったわけではないでしょうが、総合的には興南のほうが力は一枚上だと思います。興南は、プロ野球でもほぼ間違いなく一流選手になれる、という水準の選手を擁しているわけではなく、その分やや地味なところもありますが、総合力では、過去の春夏連覇を達成したチームと比較して、見劣りしないのではないか、と思います。また。我喜屋監督の指導力が優れていることにも注目すべきでしょう。

 昨年は春夏ともに初戦で敗退し、貧打のチームという印象の強かった興南ですが、今年の選抜以降は強打で勝ち抜いてきた、と言ってよく、あまりにも昨年とは印象が変わったことに、選抜ではたいへん驚かされました。もちろん、ヒットは打たれても要所を抑える島袋投手の存在も大きく、完成度のひじょうに高い好投手だと思います。ここ数年の沖縄県勢の甲子園での成績は本当に素晴らしく、興南以外にも強力なチームがそろっていますから、春夏連覇を達成した興南も、主力が抜ける今秋以降は、容易には沖縄県予選を勝ち抜けないでしょう。

 大会前は、優勝候補の筆頭が興南で、二番手集団が中京大中京・東海大相模・報徳学園と考え、準々決勝進出校は、東海大相模・広陵・西日本短大付・鹿児島実・智弁和歌山・中京大中京・報徳学園・興南と予想しました。
https://sicambre.seesaa.net/article/201008article_6.html
準々決勝進出校の予想は3勝5敗と完敗でしたが、
https://sicambre.seesaa.net/article/201008article_18.html
優勝候補筆頭と予想した興南と、二番手集団と予想した3校のうち2校が準決勝に進出し、興南が優勝して東海大相模が準優勝ですから、最終的には予想がまずまず当たったと言えるのではないか、と思います。もっとも、ありきたりな予想なので、自慢はできませんが。

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