『ナショナルジオグラフィック』2010年7月号「人類の系譜」

 『ナショナルジオグラフィック』の2010年7月号では、アルディピテクス=ラミダスの特集が組まれています。この特集は、2009年度の『サイエンス』の科学的ブレークスルートップ10の1位に選ばれた、
https://sicambre.seesaa.net/article/200912article_22.html
アルディピテクス=ラミダスの全身骨格の発掘成功とその分析に基づいています。

 この特集では、ラミダスの特徴やその進化史上の位置づけについても言及されていますが、ラミダスが発見された経緯や、ラミダス以外の人類についても検証されています。分量としてやや物足りないところがあり、もうちょっと突っ込んだ記述を予想していただけに、期待外れだった感は否めませんが、まずまずよかったのではないか、と思います。ラミダスよりも古い人類候補の化石も発見されていますが、ラミダスほど分析が進んではいないようで、初期人類の進化を考えるにあたって、しばらくはラミダスが中心となるのでしょう。

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  • 「発見!ラミダス猿人~440万年前の“人類”~」

    Excerpt: 今月10日にNHKのBSハイビジョン『フロンティア』で放送された、2009年にアメリカで制作された番組です。『ナショナルジオグラフィック』の2010年7月号の特集「人類の系譜」 http://sica.. Weblog: 雑記帳 racked: 2010-07-17 00:00