砂原遺跡の石器の年代

 島根県出雲市の砂原遺跡で発見された石器は、日本列島では最古となるだろう12万年前頃のものだ、との報道を以前このブログで取り上げましたが、
https://sicambre.seesaa.net/article/200909article_30.html
その年代が127000~70000年前と訂正された、と報道されました。
http://www.asahi.com/culture/update/0524/TKY201005240154.html

 この報道によると、石器の出土した地層のすぐ上の火山灰層の年代が7万年前以前ということが判明したため、年代が修正された、とのことです。松藤和人同志社大教授によると、「石器が出土した地層には、地層の累積にばらつきがあることなどから特定は難しいが、約7万年前より古いことは確かだ。今後、年代を絞り込みたい」とのことで、7万年前よりもさかのぼる可能性は高そうですが、10万年前よりもさかのぼるかとなると、現時点では不明です。今後の研究の進展に期待しています。

この記事へのコメント

kuroneko
2010年06月06日 23:03
石器に見えない、ところが困った問題です。
年代だけでは、「石器」という文化を認めることが出来ません。
そして、島根、岩手、長崎と同じグループの人たちが発表していて、
報告書待ちの状態です。
それはまあさておき、日本列島にその時代に到達していたヒトビトって、どんな人だろう、そして
日本のへたくそな石器とヨーロッパのへたくそな石器は、
似てるんでしょうか
先日の考古学会では、発言が制限?されたそうなんですが、
そのあたりが知りたいとこですが、、、いかがでしょうか。
2010年06月06日 23:53
残念ながら私もはじめて知ったことなのですが、もし発言が制限されたとしたら、何があったのか、本当に気になるところです。

この年代に日本列島に人類が存在したとしたら、現生人類以外を想定する人が多いでしょうね。

私は、現生人類がこの年代の日本列島に存在した可能性も考えてはいるのですが。

この記事へのトラックバック

  • 砂原遺跡をめぐる議論

    Excerpt: 日本列島では最古となるだろうと報道された、島根県出雲市の砂原遺跡で発見された石器については、このブログでも取り上げたことがありますが、 http://sicambre.at.webry.info/20.. Weblog: 雑記帳 racked: 2010-07-07 06:30