大河ドラマの思い出(追記有)
大河ドラマについての記事が増えてきたので、これまで見てきた大河ドラマについての評価をまとめてみます。全話もしくはほぼ全話見た作品は、10段階で評価しました。作品名の横の数字が私の評価です。
追記
大河ドラマを見終わるたびに、作品の評価を追加していくことにします。
●1976年『風と雲と虹と』2010年9月4日
●1978年『黄金の日日』2010年9月24日
●1979年『草燃える』2010年12月29日
●1980年『獅子の時代』2012年1月21日
●1983年『徳川家康』2014年3月23日
●2008年『篤姫』2011年3月19日
●2010年『龍馬伝』2010年12月5日
●2011年『江~姫たちの戦国~』2011年12月6日
●2012年『平清盛』2013年5月2日→評価を9点から10点に変更(2018年12月18日)
●2013年『八重の桜』2013年12月17日
●2014年『軍師官兵衛』2014年12月25日
●2015年『花燃ゆ』2015年12月16日
●2016年『真田丸』2016年12月19日
●2017年『おんな城主 直虎』2017年12月19日
●2018年『西郷どん』2018年12月17日
●2019年『いだてん~東京オリムピック噺~』2019年12月17日
●2020年『麒麟がくる』2021年2月8日
●2021年『青天を衝け』2021年12月28日
●2022年『鎌倉殿の13人』2022年12月22日
●2023年『どうする家康』2023年12月20日
●1976年『風と雲と虹と』10
脚本もさることながら、配役が素晴らしく、演技をじゅうぶんに堪能できました。長期の放送となる大河ドラマにおいて、中だるみや後半・終盤での失速はよくあるのですが、この作品にはそれがなく、最初から最後までずっと楽しめました。私にとって、これまでに見た大河ドラマにとどまらず、これまでに見たドラマのなかでの最高傑作です。
●1978年『黄金の日日』9
ご都合主義的な展開と、主人公の大根演技、さらには秀吉を諸悪の根源とした後半の話の構造には辟易としましたが、活気があって面白く、名優たちの緊張感あふれる演技と華やかな女優たちも見所です。
●1979年『草燃える』10
人間の業と野望を描いた迫力ある傑作です。現代口語調の台詞は賛否両論でしょうが、この作品の迫力を表現するには適していたのではないか、と思います。配役にはやや不満があるものの、それを補って余りある脚本・演出でした。
●1980年『獅子の時代』9
架空の人物二人が主人公で、登場人物が少ないのですが、幕末~明治前半にかけて、こういう人々がいたのだろうな、と思わせる説得力があります。ややご都合主義的な展開もさほど気にならない面白さです。
●1981年『おんな太閤記』4
両親と祖父母が見ていたので、なんとなく一緒に見始めたのですが、今となってはほとんど内容を覚えていません。それでも、最終回までほぼ全話見た記憶がありますので、わりと面白く思っていたのでしょう。私が歴史に興味をもつ契機となったのが、この作品の視聴でした。
●1983年『徳川家康』9
原作が大部のため、駆け足気味になった感は否めませんが、戦国大河の最高峰といった感があります。文句なしに面白いのですが、原作準拠なので仕方ないとはいえ、さすがに主人公の美化が行き過ぎているので、その分評価を1点下げます。
●1987年『独眼竜政宗』8
主体的に大河ドラマを見たのはこの作品が初めてです。歴代大河ドラマでもっとも視聴率の高い作品ということもあって、今では伝説の作品扱いになっています。ただ、後半になって失速した感は否めず、伝説の作品とまでは言えないかな、と思います。
●1988年『武田信玄』6
これも『独眼竜政宗』と並んで評価の高い作品ですが、正直なところあまり面白くはありませんでした。もっとも、この作品を視聴したのは中学3年~高校1年の頃でしたから、今見るとまた違った印象を受けるかもしれません。
●1989年『春日局』序盤で挫折
どうも、橋田作品は私には合わないようです。
●1990年『翔ぶが如く』8
なかなか重厚な作品でした。主役2人の演技が上手かったのもありますが、私がこれまで見た幕末・維新もののドラマのなかでは、もっとも面白い作品です。
●1991年『太平記』5
大河ドラマ史上最高傑作という評価が少なくないのですが、私にとってはどうも印象に残らない作品です。つまらないと思ったわけではないのですが。この作品も、今見ると印象が変わるかもしれません。
●1992年『信長 KING OF ZIPANGU』前半で挫折
桶狭間の戦いのあたりで挫折しました。この作品も、今見ると印象が変わるかもしれません。
●1993年『琉球の風』未視聴
●1993~1994年『炎立つ』7
第1部と第2部の評価は9点と高いのですが、第3部の迷走が残念でなりません。
●1994年『花の乱』未視聴
●1995年『八代将軍吉宗』7
序盤は見ていなかったのですが、知人に勧められて見るようになったところ、意外に面白くて見続けました。
●1996年『秀吉』6
ほぼ全話視聴しました。暑苦しい秀吉でしたが、こういう作風もありかな、と思います。
●1997年『毛利元就』6
ほぼ全話視聴しました。緒形拳氏演じる尼子経久が強烈な印象を残しました。元就とその嫡男の隆元の成長が描かれたのもよかったと思います。
1998~2004年の大河ドラマ(1998年『徳川慶喜』・1999年『元禄繚乱』・2000年『葵徳川三代』・2001年『北条時宗』・2002年『利家とまつ』・2003年『武蔵』・2004年『新選組!』)は見ていません。私にとっての大河ドラマ空白期です。
●2005年『義経』3
まとまりに欠ける作品でした。回想の多用・失笑してしまう義経の最期の演出・悲惨な静の舞など、やたらと明らかな欠点の目立つ作品でもありました。
●2006年『功名が辻』第1回で挫折
織田信長役の人の演技で見続ける気力を失いました。
●2007年『風林火山』9
序盤の出来は文句なしに10点です。由布姫と平蔵絡みの話を省き、北条・今川や高遠・小笠原の話をもっと深く描いていれば、たいへんな名作になっただろうと思うと、残念でなりません。
●2008年『篤姫』7
主人公美化や現代劇的性格が強いといった問題はありますが、大きな話の流れに破綻はなく、配役がおおむね成功したこともあって、予想以上に面白い作品でした。映像の美しさも考慮して、やや高めの評価としました。
●2009年『天地人』1
全話もしくはほぼ全話視聴した大河ドラマのなかでは文句なしに最低の作品です。この作品以下の大河ドラマが今後作られないことを願っています。
●2010年『龍馬伝』5
演出面で見るべきところは多かったのですが、脚本、とくに主要人物の描写に難があります。
●2011年『江~姫たちの戦国~』1
残念ながら、全話もしくはほぼ全話視聴した大河ドラマのなかでは、2009年の『天地人』をも下回る、最低の作品になってしまいました。単に面白くないというだけではなく、脚本・演出面で不快なところが多かったのも残念でした。
●2012年『平清盛』10
残念ながら、大河ドラマ史上最低の視聴率となり、史実に忠実とはとても言えませんが、伏線と象徴的な小道具を多用した人間模様の描写はたいへん見ごたえがありました。私が視聴した21世紀の大河ドラマのなかでは、『風林火山』と並んで最上位を争うくらい気に入っています。
●2013年『八重の桜』6
話自体はそれほど悪くありませんし、配役も悪くなかったとは思うのですが、私にとってはどうも感想を書きづらい作品でした。
●2014年『軍師官兵衛』6
歴史ドラマとして不満がないわけではありませんが、秀吉と村重、さらには二人と主人公の官兵衛との関係の描写には見ごたえがあったと思います。
●2015年『花燃ゆ』2
そもそも、題材・制作方針が大河ドラマとしては無理があったように思います。ただ、ふざけているところは少なかったように思います。その分、『天地人』や『江~姫たちの戦国~』よりも評価を高くしました。
●2016年『真田丸』8
主要人物はもちろんのこと、登場時間の短い人物もしっかりとキャラ立ちしていたのが、本作の最大の魅力だと思います。歴史学の研究成果を積極的に取り入れようとしたところも見られ、この点でも歴史ドラマとして魅力的でした。
●2017年『おんな城主 直虎』8
小野政次の最期は私が視聴してきた大河ドラマのなかでも深く印象に残る場面の一つになりました。国衆の視点から戦国時代の様相を描こうとする姿勢もよかったと思います。総合的にはなかなか楽しめました。
●2018年『西郷どん』3
時間配分に問題があったように思います。明治編は駆け足になってしまいました。そのこととも関連しますが、何よりも、家族の描写に時間を割きすぎで、歴史の大きな流れが描けていなかったように思います。配役には基本的に満足しています。
●2019年『いだてん~東京オリムピック噺~』9
落語場面と本筋との接続は上手くいかなかったように思います。本作の視聴率低迷の要因はそこにあるのでしょうが、オリンピックの問題点も取り上げつつ、近代日本スポーツ史の一面を切り取った構成は楽しめましたし、何よりも人物造形は秀逸でした。
●2020年『麒麟がくる』8
近年の歴史学の研究成果も取り入れた意欲作だったように思います。重要人物の演者が逮捕されて撮り直しとなったため放送開始が遅れた上に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため収録が中断されるなど、不運なところがありましたが、最初から最後までなかなか楽しめました。
●2021年『青天を衝け』9
幕末編に比重が置かれ、明治以降がやや駆け足気味だったのは残念ですが、主人公の渋沢栄一が能動的だったこともあり、『平清盛』の後の大河ドラマでは最も楽しめました。幕末の農村の描写もよかったと思います。
●2022年『鎌倉殿の13人』9
優れた人物造形とそれに基づく人間関係の機微が描かれ、考察のやりがいがある点でも楽しめました。再視聴すると、新たな発見もありそうで、1回だけの消費で終わらないような人間模様の描写が魅力です。
●2023年『どうする家康』7
重要な話を後出しのように回想で描く手法や、瀬名(築山殿)の描き方など不満点は少なくありませんが、その他の人物の個性など人物描写に見どころがあり、全体的にはなかなか楽しめました。
追記
大河ドラマを見終わるたびに、作品の評価を追加していくことにします。
●1976年『風と雲と虹と』2010年9月4日
●1978年『黄金の日日』2010年9月24日
●1979年『草燃える』2010年12月29日
●1980年『獅子の時代』2012年1月21日
●1983年『徳川家康』2014年3月23日
●2008年『篤姫』2011年3月19日
●2010年『龍馬伝』2010年12月5日
●2011年『江~姫たちの戦国~』2011年12月6日
●2012年『平清盛』2013年5月2日→評価を9点から10点に変更(2018年12月18日)
●2013年『八重の桜』2013年12月17日
●2014年『軍師官兵衛』2014年12月25日
●2015年『花燃ゆ』2015年12月16日
●2016年『真田丸』2016年12月19日
●2017年『おんな城主 直虎』2017年12月19日
●2018年『西郷どん』2018年12月17日
●2019年『いだてん~東京オリムピック噺~』2019年12月17日
●2020年『麒麟がくる』2021年2月8日
●2021年『青天を衝け』2021年12月28日
●2022年『鎌倉殿の13人』2022年12月22日
●2023年『どうする家康』2023年12月20日
●1976年『風と雲と虹と』10
脚本もさることながら、配役が素晴らしく、演技をじゅうぶんに堪能できました。長期の放送となる大河ドラマにおいて、中だるみや後半・終盤での失速はよくあるのですが、この作品にはそれがなく、最初から最後までずっと楽しめました。私にとって、これまでに見た大河ドラマにとどまらず、これまでに見たドラマのなかでの最高傑作です。
●1978年『黄金の日日』9
ご都合主義的な展開と、主人公の大根演技、さらには秀吉を諸悪の根源とした後半の話の構造には辟易としましたが、活気があって面白く、名優たちの緊張感あふれる演技と華やかな女優たちも見所です。
●1979年『草燃える』10
人間の業と野望を描いた迫力ある傑作です。現代口語調の台詞は賛否両論でしょうが、この作品の迫力を表現するには適していたのではないか、と思います。配役にはやや不満があるものの、それを補って余りある脚本・演出でした。
●1980年『獅子の時代』9
架空の人物二人が主人公で、登場人物が少ないのですが、幕末~明治前半にかけて、こういう人々がいたのだろうな、と思わせる説得力があります。ややご都合主義的な展開もさほど気にならない面白さです。
●1981年『おんな太閤記』4
両親と祖父母が見ていたので、なんとなく一緒に見始めたのですが、今となってはほとんど内容を覚えていません。それでも、最終回までほぼ全話見た記憶がありますので、わりと面白く思っていたのでしょう。私が歴史に興味をもつ契機となったのが、この作品の視聴でした。
●1983年『徳川家康』9
原作が大部のため、駆け足気味になった感は否めませんが、戦国大河の最高峰といった感があります。文句なしに面白いのですが、原作準拠なので仕方ないとはいえ、さすがに主人公の美化が行き過ぎているので、その分評価を1点下げます。
●1987年『独眼竜政宗』8
主体的に大河ドラマを見たのはこの作品が初めてです。歴代大河ドラマでもっとも視聴率の高い作品ということもあって、今では伝説の作品扱いになっています。ただ、後半になって失速した感は否めず、伝説の作品とまでは言えないかな、と思います。
●1988年『武田信玄』6
これも『独眼竜政宗』と並んで評価の高い作品ですが、正直なところあまり面白くはありませんでした。もっとも、この作品を視聴したのは中学3年~高校1年の頃でしたから、今見るとまた違った印象を受けるかもしれません。
●1989年『春日局』序盤で挫折
どうも、橋田作品は私には合わないようです。
●1990年『翔ぶが如く』8
なかなか重厚な作品でした。主役2人の演技が上手かったのもありますが、私がこれまで見た幕末・維新もののドラマのなかでは、もっとも面白い作品です。
●1991年『太平記』5
大河ドラマ史上最高傑作という評価が少なくないのですが、私にとってはどうも印象に残らない作品です。つまらないと思ったわけではないのですが。この作品も、今見ると印象が変わるかもしれません。
●1992年『信長 KING OF ZIPANGU』前半で挫折
桶狭間の戦いのあたりで挫折しました。この作品も、今見ると印象が変わるかもしれません。
●1993年『琉球の風』未視聴
●1993~1994年『炎立つ』7
第1部と第2部の評価は9点と高いのですが、第3部の迷走が残念でなりません。
●1994年『花の乱』未視聴
●1995年『八代将軍吉宗』7
序盤は見ていなかったのですが、知人に勧められて見るようになったところ、意外に面白くて見続けました。
●1996年『秀吉』6
ほぼ全話視聴しました。暑苦しい秀吉でしたが、こういう作風もありかな、と思います。
●1997年『毛利元就』6
ほぼ全話視聴しました。緒形拳氏演じる尼子経久が強烈な印象を残しました。元就とその嫡男の隆元の成長が描かれたのもよかったと思います。
1998~2004年の大河ドラマ(1998年『徳川慶喜』・1999年『元禄繚乱』・2000年『葵徳川三代』・2001年『北条時宗』・2002年『利家とまつ』・2003年『武蔵』・2004年『新選組!』)は見ていません。私にとっての大河ドラマ空白期です。
●2005年『義経』3
まとまりに欠ける作品でした。回想の多用・失笑してしまう義経の最期の演出・悲惨な静の舞など、やたらと明らかな欠点の目立つ作品でもありました。
●2006年『功名が辻』第1回で挫折
織田信長役の人の演技で見続ける気力を失いました。
●2007年『風林火山』9
序盤の出来は文句なしに10点です。由布姫と平蔵絡みの話を省き、北条・今川や高遠・小笠原の話をもっと深く描いていれば、たいへんな名作になっただろうと思うと、残念でなりません。
●2008年『篤姫』7
主人公美化や現代劇的性格が強いといった問題はありますが、大きな話の流れに破綻はなく、配役がおおむね成功したこともあって、予想以上に面白い作品でした。映像の美しさも考慮して、やや高めの評価としました。
●2009年『天地人』1
全話もしくはほぼ全話視聴した大河ドラマのなかでは文句なしに最低の作品です。この作品以下の大河ドラマが今後作られないことを願っています。
●2010年『龍馬伝』5
演出面で見るべきところは多かったのですが、脚本、とくに主要人物の描写に難があります。
●2011年『江~姫たちの戦国~』1
残念ながら、全話もしくはほぼ全話視聴した大河ドラマのなかでは、2009年の『天地人』をも下回る、最低の作品になってしまいました。単に面白くないというだけではなく、脚本・演出面で不快なところが多かったのも残念でした。
●2012年『平清盛』10
残念ながら、大河ドラマ史上最低の視聴率となり、史実に忠実とはとても言えませんが、伏線と象徴的な小道具を多用した人間模様の描写はたいへん見ごたえがありました。私が視聴した21世紀の大河ドラマのなかでは、『風林火山』と並んで最上位を争うくらい気に入っています。
●2013年『八重の桜』6
話自体はそれほど悪くありませんし、配役も悪くなかったとは思うのですが、私にとってはどうも感想を書きづらい作品でした。
●2014年『軍師官兵衛』6
歴史ドラマとして不満がないわけではありませんが、秀吉と村重、さらには二人と主人公の官兵衛との関係の描写には見ごたえがあったと思います。
●2015年『花燃ゆ』2
そもそも、題材・制作方針が大河ドラマとしては無理があったように思います。ただ、ふざけているところは少なかったように思います。その分、『天地人』や『江~姫たちの戦国~』よりも評価を高くしました。
●2016年『真田丸』8
主要人物はもちろんのこと、登場時間の短い人物もしっかりとキャラ立ちしていたのが、本作の最大の魅力だと思います。歴史学の研究成果を積極的に取り入れようとしたところも見られ、この点でも歴史ドラマとして魅力的でした。
●2017年『おんな城主 直虎』8
小野政次の最期は私が視聴してきた大河ドラマのなかでも深く印象に残る場面の一つになりました。国衆の視点から戦国時代の様相を描こうとする姿勢もよかったと思います。総合的にはなかなか楽しめました。
●2018年『西郷どん』3
時間配分に問題があったように思います。明治編は駆け足になってしまいました。そのこととも関連しますが、何よりも、家族の描写に時間を割きすぎで、歴史の大きな流れが描けていなかったように思います。配役には基本的に満足しています。
●2019年『いだてん~東京オリムピック噺~』9
落語場面と本筋との接続は上手くいかなかったように思います。本作の視聴率低迷の要因はそこにあるのでしょうが、オリンピックの問題点も取り上げつつ、近代日本スポーツ史の一面を切り取った構成は楽しめましたし、何よりも人物造形は秀逸でした。
●2020年『麒麟がくる』8
近年の歴史学の研究成果も取り入れた意欲作だったように思います。重要人物の演者が逮捕されて撮り直しとなったため放送開始が遅れた上に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため収録が中断されるなど、不運なところがありましたが、最初から最後までなかなか楽しめました。
●2021年『青天を衝け』9
幕末編に比重が置かれ、明治以降がやや駆け足気味だったのは残念ですが、主人公の渋沢栄一が能動的だったこともあり、『平清盛』の後の大河ドラマでは最も楽しめました。幕末の農村の描写もよかったと思います。
●2022年『鎌倉殿の13人』9
優れた人物造形とそれに基づく人間関係の機微が描かれ、考察のやりがいがある点でも楽しめました。再視聴すると、新たな発見もありそうで、1回だけの消費で終わらないような人間模様の描写が魅力です。
●2023年『どうする家康』7
重要な話を後出しのように回想で描く手法や、瀬名(築山殿)の描き方など不満点は少なくありませんが、その他の人物の個性など人物描写に見どころがあり、全体的にはなかなか楽しめました。
この記事へのコメント
一番好きなドラマは武田信玄です。中井貴一の武田信玄はまずまずですが、西田敏行の山本勘助、中村勘九郎の今川義元、杉良太郎の北条氏康、橋爪功の真田幸隆ら脇役の演技が渋くて好きです。
独眼流正宗も好きです。渡辺謙の伊達政宗の迫力というか眼力はやっぱりすごい。勝新太郎の豊臣秀吉、北大路欣也の伊達輝宗、原田芳雄の最上義光、津川雅彦の徳川家康と、脇役にも凄味がありました。
大河ではないですが。真田太平記も名作です。話の半分は忍者の話ですが、丹波哲郎の真田昌幸はもう何だか貫禄が違い過ぎます。草刈正雄の真田幸村は気持ちがいいほど清清しい。
私の中では、上記の3つを勝手に「戦国ドラマ3強」と言っています。
あと、戦国時代であれば、毛利元就と風林火山が好きです。信長、秀吉、家康の天下人三人衆は個人的に好きではないので、この3名が主役のドラマにはそれほど感情移入できません。利家とまつ、功名が辻は、妙にホームドラマっぽいのが気に入らなくて、ほとんど見ませんでした。
天地人は全部見ましたが、やはり硬派なドラマがいいです。
戦国時代以外では、太平記が、シナリオ、役者の演技ともに秀逸だと思います。
義経と炎立つはまずまず。一般的な評価は低いですが、個人的には北条時宗が好きでした。
江戸~幕末は興味がなくてほとんど見てません。
ただ、今年の龍馬伝は「ハゲタカ」の大友監督が指揮を執るので見ていますが、期待通りの面白さです。
NHKは演技力に定評のある役者を数年置きに脇役に使いますよね~。
香川照之(利家とまつの豊臣秀吉、龍馬伝の岩崎弥太郎)
渡部篤郎(毛利元就の毛利興元、北条時宗の北条時輔)
緒方拳(毛利元就の尼子経久、風林火山の宇佐美定光)
陣内孝則(独眼竜正宗の羽柴秀次、太平記の佐々木道誉、毛利元就の陶晴賢)
高島政伸(太平記の足利直義、秀吉の羽柴秀長、天地人の樋口惣右衛門)
村上弘明(武田信玄の高坂弾正、秀吉の明智光秀)
彼らは個人的にも好きですし、出演するとなんだか安心して見れます。
勝新太郎氏の秀吉は迫力がありましたね。一般的な秀吉の印象とは異なるのでしょうが、あのような秀吉像も有だと思います。
今DVDで視聴している『風と雲と虹と』を見ていると実感するのですが、演技力のある人が出演すると、やはりドラマが引き締まりますし、安心して見ていられます。