スペシャルドラマ『坂の上の雲』第5回「留学生」
今回は真之の海外留学と子規の生き様に焦点が当てられ、好古の出番はほとんどありませんでした。その代わりというわけでもないのでしょうが、主役級ではない広瀬武夫のロシアでの動向が丁寧に描かれました。ロシアでの広瀬は、確かに小説・映像作品の格好の題材となりそうではありますが、この作品では主役級でないだけに、やや意外な感もありました。広瀬の恋敵?であるボリス=ビルキツギーの描かれ方はやや気の毒に思ったものですが、原作自体に、人物造形における善悪の明確化・単純化といった傾向が全体的にあったと記憶していますので、テレビドラマとして映像化するにあたっては仕方のないところもあるのかな、と思います。
今回で第1部が終了となり、第2部の放送は来年12月となります。第1部を見た限りでは、脚本はなかなかよくできており、ロケを多用した映像の迫力・美しさは見事なものですし、主役級4人をはじめとして演技の水準が全体に高く、テレビの歴史ドラマとしては傑作と言ってよいでしょう。もちろん、金をかければそれだけの質になって当然だ、との冷ややかな意見もあるでしょうが、金をかければこれだけの質の作品になるという保証があるわけでもなく、関係者の熱意・本気があってはじめて、これだけの作品になるのだと思います。やはり、NHKが本気を出すと凄いものです。
今回も含めて、作中での描写や歴史認識にたいしては、「国士様」の側からも「進歩的で良心的な人々」の側からも批判があるでしょうが、政治的に微妙な問題を扱った作品だけに、今のNHKとしては、ドラマとしての本質的なところを壊さない範囲でよくやったのではないか、と思います。第2部まで1年近く空くのが残念ですが、とても楽しみにしています。
今回で第1部が終了となり、第2部の放送は来年12月となります。第1部を見た限りでは、脚本はなかなかよくできており、ロケを多用した映像の迫力・美しさは見事なものですし、主役級4人をはじめとして演技の水準が全体に高く、テレビの歴史ドラマとしては傑作と言ってよいでしょう。もちろん、金をかければそれだけの質になって当然だ、との冷ややかな意見もあるでしょうが、金をかければこれだけの質の作品になるという保証があるわけでもなく、関係者の熱意・本気があってはじめて、これだけの作品になるのだと思います。やはり、NHKが本気を出すと凄いものです。
今回も含めて、作中での描写や歴史認識にたいしては、「国士様」の側からも「進歩的で良心的な人々」の側からも批判があるでしょうが、政治的に微妙な問題を扱った作品だけに、今のNHKとしては、ドラマとしての本質的なところを壊さない範囲でよくやったのではないか、と思います。第2部まで1年近く空くのが残念ですが、とても楽しみにしています。
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