民主党政権の危うさ

 自民党が公明党と連立してからのこの10年ほど、私は選挙ではずっと民主党(系候補)に投票しており、政権交代が投票前にほぼ確実視された今年8月の衆院選でも、民主党には与党経験者が少なからずいますし、じっさいに与党となればそれほど無茶なことはやれないだろうからと楽観視して、
https://sicambre.seesaa.net/article/200907article_22.html
引き続き民主党に投票しました。しかし、政権交代から三ヶ月ほど民主党中心の鳩山政権の動きを見ていると、今年8月の衆院選前より民主党の危険性を指摘し、選挙でも民主党以外の政党に投票した人々に、近いうちに自分の楽観的な認識とその結果としての自分の投票行動を謝罪しなければいけないかもしれません。自民党政権ならば、判断を先送りしてじょじょに衰退していって死ぬところが、民主党政権ならば、ヤブ医者が滅多にない難手術を行なう機会に遭遇して舞い上がってしまい、やってはならないことをやって患者を死亡させてしまう、といった印象が最近強くなり、不安が募ります。

 鳩山政権の実質的な最高権力者が小沢一郎幹事長であることは言うまでもありませんが、以前に述べたように、
https://sicambre.seesaa.net/article/200905article_12.html
私は小沢幹事長のことが昔から心底嫌いで、小沢氏率いる自由党が民主党に合流したときは、民主党への消極的な支持を止めて、昔のように自民党へ消極的に投票しようかと思ったくらいです。しかし、小沢氏が嫌いだという以上に、公明党が与党として存在していることへの危機感が強かったので、自由党と民主党の合流以降も、民主党に投票し続けてきました。

 私は昔から小沢幹事長のことが心底嫌いとはいえ、その判断力については、国会議員のなかでは平均より上だろう、と評価していましたし、小沢氏は与党経験が長く、しかも要職にいたこともあるだけに、小沢氏が最高権力者として君臨するのであれば、鳩山内閣もそれほど下手なことはやらないかな、と思っていたのですが、最近の仕分け作業や日米交渉や経済が大変な時期の大訪中団と天皇陛下の政治利用の問題などを見ていると、素人が与党側に立ってはしゃいでいるような危うさを感じます。しかも、そのうちのいくつかの問題については、小沢氏の直接的支持ではないか、とも報道されています。小沢氏の判断力と経験はそれなりに評価していただけに、報道に問題があるのかな、とも思いますが、最近の小沢氏の発言を知ると、
https://sicambre.seesaa.net/article/200911article_12.html
https://sicambre.seesaa.net/article/200911article_18.html
報道されているような小沢氏の不見識も当然という印象を受け、アンチ小沢の私も、マスコミなどで創られた「小沢神話」に幻惑させられていた、ということなのでしょう。余談ですが、宗教についてのこの小沢発言に触れた小沢信者のブログは、私が知りえたかぎりではありませんでした。

 小沢氏の問題点は、とにかく権力確保というか政局優先だということにあり、権力を握ることは政治家にとっての重要な手段ではありますが、それ自体が目的となっては困ります。経済的にたいへん厳しく、国会での審議・法案整備が必要なこの時期の大訪中団や、天皇陛下の政治利用(報道されている通りだとしたら)は、自民党から対中利権を奪うという目的があるのでしょうが、どうもやりすぎに思えてなりません。この大訪中団問題について、小沢氏は昔から日中友好に尽力してきた、との評価もあるようですが、自由党時代の小沢氏が、現在の前原誠司国土交通相のように、中国から警戒される政治家だったことは、もうほとんど忘れ去られているようです。もっとも、自由党時代の小沢氏の「反中志向」も、野中広務氏らが自民党で大きな影響力を有しており、自民党がしっかりと対中利権をにぎっていたことに起因するのでしょうから、良くも悪くも小沢氏は権力志向というか政局優先なのでしょう。小沢信者に言わせると、このように「現実的」なところを支持しているのだ、ということになるのでしょうか。

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