大河ドラマ『天地人』終了

 昨日、大河ドラマ『天地人』が最終回を迎えました。ずっとつまらないと言い続け、途中からはこのブログで取り上げることもなくなりましたが、女優陣が魅力的で途中まで見ていたので、惰性で最終回まで見続けました。また、大坂の陣をどのように描くのか、ある意味楽しみにしていたのも、視聴を続けた理由の一つでした。その大坂の陣ですが、真田「幸村」が初登場時に大きく扱われていたことから、大坂の陣も詳しく描かれるのかと予想していたところ、ほとんどまともに描かれず、兼続や幸村を不自然に千姫救出に関与させるなど、唖然とさせられる内容になってしまいました。序盤から、この作品の脚本がさっぱりだということは分かっていましたが、終盤になるにつれてますますつまらなくなり、全話、もしくはほとんど全話視聴した大河ドラマのなかでは、他作品を大きく引き離して最低の作品となりました。

 この作品が後半に入ったあたりから、33年前の大河ドラマ『風と雲と虹と』を見始めました。『風と雲と虹と』はまだ全話見ていないので、あくまでも途中までの評価ですが、話の構成・伏線の張り方・人物造形といった脚本面では、『天地人』は『風と雲と虹と』の足下にも及ばないというか、そもそも両者を同じ観点で比較すること自体が間違いなのかもしれません。演技面でも、総合的に見て『天地人』は『風と雲と虹と』に遠く及びません。『風と雲と虹と』を見ると、『天地人』について書くのが馬鹿らしくなってしまい、『天地人』をこのブログで取り上げなくなったわけですが、一応最後まで見たということで、久々に記事にしました。

 もっとも、『天地人』がこのようなつまらない出来になったのには同情すべきところがないわけではなく、次の日曜日から放送されるスペシャルドラマ『坂の上の雲』に、資金・人材がつぎ込まれた割を食った、という側面もあったように思います。海外ロケやテレビドラマでは稀な豪華出演陣などを見ると、NHKが『坂の上の雲』に本気であることがよく分かります。とはいえ、脚本・演出がよければ、『天地人』が良質な作品になることも可能だったはずですが。『天地人』の放送終了後に、そのスペシャルドラマ『坂の上の雲』と来年の大河ドラマ『龍馬伝』の予告が放映されました。『坂の上の雲』のほうは、主役級の3人にしっかり演技のできる人を配したことからも、NHKが本気であることがうかがえます。あくまでも脚本次第ではありますが、歴史ドラマとしてはかなり期待できそうです。

 来年の大河ドラマ『龍馬伝』のほうは、予告を見たかぎりでは、主役の福山雅治氏の演技がかなり心配です。確かに、福山氏は演技派とは言いがたいでしょうが、わりと好きな俳優ということもあって、少し期待していだけに、いっそう不安が募ります。演出次第でなんとかなるのではないか、と思いたいところではありますが。その他では、平井加尾役の広末涼子氏の演技に不安が残ります。予告を見たかぎりでは、ひどいミスキャストになりそうな予感がしますが、杞憂に終わることを願っています。

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    Excerpt: 大河ドラマ 『天地人』終わり~ましたね~ 後半戦わF1でほとんど見てなかった・・・・・・・・・・・・ 来年わ『龍馬伝』 主演 福山雅冶 なんだけどー今TBSでやってる『JIN 仁』の内野聖陽さんのキャ.. Weblog: ちょいヲタオヤジのニュース速報 racked: 2009-11-23 10:20