大河ドラマ『風と雲と虹と』第6回「闇の群」
将門の強さに関心もった純友は、傀儡の開放的な見世物に熱狂する民衆のなかにあって馴染めない様子の将門に、さらに好感を抱きます。都に出た将門は、藤原忠平に仕えるべく小一条院を訪れますが、門番から手形を要求され、持っていないために困惑してしまいます。家臣が門番の意を汲んで賄賂を差し出したことにより、やっと将門は中に入れます。忠平の家司である大中臣康継とやっと面会できた将門は、進物を献上します。康継は一応喜びますが、微妙な表情も見せます。康継は将門を侍所に案内しますが、小一条院の家人たちは昼間から博打に興じており、将門は都の退廃に失望します。
将門を訪ねた貞盛は、まだ忠平に会えない将門に、家司への進物を増やせ、と進言します。要領のよい貞盛は、やはり都の流儀にすぐ馴染んだようで、将門と貞盛の対照性は都でも変わりません。家司に駿馬を贈呈したことにより、将門はやっと忠平に会えます。しかしこの場で、忠平に直答したり、将門の父良将が死亡したと勘違いしている忠平にその誤りをはっきりと指摘したり、検非違使尉に任官したいと述べたりして、将門は忠平の不興を買ってしまいます。忠平の家司である康継は、都の貴族社会の流儀の象徴といった感じで、演じている村上不二夫氏は上手く表現できていると思います。
小一条院の家人たちのなかでは、都の退廃に批判的で将門に好意的な三宅清忠役の近藤洋介氏や、役名が明らかでないものの、上田忠好氏の好演が印象に残ります。ある夜将門は、宿直中に侍所で盗賊が出たと聞き、急いで現場に向かいますが、清忠に止められます。この盗賊たちは仮面をつけており、その頭領は武蔵という女性です。武蔵は盗みに入った帰りに鹿島玄明と遭遇します。武蔵は玄明が吹く笛の音色に聞き覚えがあるのですが、はっきりと思い出せません。
その翌日、将門は以前同僚たちから聞いた、元は皇子の邸宅だったという荒れ屋敷を見に行きます。中には誰かが住んでいる様子が見られましたが、落ちぶれた生活を送っているだろう人に恥をかかせてはいけない、と将門は中の住人を訪れることなく帰ります。この様子を、美しい姫が中から見ていました。この姫が、後に将門や貞盛と関係をもつ貴子で、ナレーションにもあるように、貴子を演じる吉永小百合氏は本当に美しくて上品なので、高貴な姫という感じがよく出ています。
今回は、純友の人間像がじょじょに明らかになってきました。純友は傀儡の者たちと親しく、都の朝廷・貴族の退廃に憤っています。それ故に、都の流儀に慣れない、純朴・愚直であり武勇に長けた将門に好感を抱いているのでしょう。まだ将門は純友の存在を認識していませんが(都の東市で将門の目に入ってはいますが)、二人の進むべき道を示唆しているような話になっています。
将門を訪ねた貞盛は、まだ忠平に会えない将門に、家司への進物を増やせ、と進言します。要領のよい貞盛は、やはり都の流儀にすぐ馴染んだようで、将門と貞盛の対照性は都でも変わりません。家司に駿馬を贈呈したことにより、将門はやっと忠平に会えます。しかしこの場で、忠平に直答したり、将門の父良将が死亡したと勘違いしている忠平にその誤りをはっきりと指摘したり、検非違使尉に任官したいと述べたりして、将門は忠平の不興を買ってしまいます。忠平の家司である康継は、都の貴族社会の流儀の象徴といった感じで、演じている村上不二夫氏は上手く表現できていると思います。
小一条院の家人たちのなかでは、都の退廃に批判的で将門に好意的な三宅清忠役の近藤洋介氏や、役名が明らかでないものの、上田忠好氏の好演が印象に残ります。ある夜将門は、宿直中に侍所で盗賊が出たと聞き、急いで現場に向かいますが、清忠に止められます。この盗賊たちは仮面をつけており、その頭領は武蔵という女性です。武蔵は盗みに入った帰りに鹿島玄明と遭遇します。武蔵は玄明が吹く笛の音色に聞き覚えがあるのですが、はっきりと思い出せません。
その翌日、将門は以前同僚たちから聞いた、元は皇子の邸宅だったという荒れ屋敷を見に行きます。中には誰かが住んでいる様子が見られましたが、落ちぶれた生活を送っているだろう人に恥をかかせてはいけない、と将門は中の住人を訪れることなく帰ります。この様子を、美しい姫が中から見ていました。この姫が、後に将門や貞盛と関係をもつ貴子で、ナレーションにもあるように、貴子を演じる吉永小百合氏は本当に美しくて上品なので、高貴な姫という感じがよく出ています。
今回は、純友の人間像がじょじょに明らかになってきました。純友は傀儡の者たちと親しく、都の朝廷・貴族の退廃に憤っています。それ故に、都の流儀に慣れない、純朴・愚直であり武勇に長けた将門に好感を抱いているのでしょう。まだ将門は純友の存在を認識していませんが(都の東市で将門の目に入ってはいますが)、二人の進むべき道を示唆しているような話になっています。
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