５０万年前頃の周口店人による火の使用？

　５０万年前頃の周口店人は火を使いこなしていたと思われる、と報道されました。５０～２０万年前頃の周口店人（この時期の周口店人は全員エレクトスに分類される可能性が高いと思います）による火の使用はたいへん有名で、人類による火の使用の最初期の例として一般的には浸透しています。しかし、５０～２０万年前頃の周口店人が本当に火を使っていたのか、疑問視する見解もあります。

　今回の報道では、５０～２０万年前頃の周口店人が火を使いこなしていたことを証明できる、とされていますが、詳細な検証が進むことが期待されます。もっとも、５０万年前頃の周口店人が火を使用していたとしても、それが人類による最古の火の使用例かというとそうではなく、レヴァントではさらに古い時期に火が使用されていたことが指摘されています（関連記事）。また、１８０万年前頃に現在のグルジアまで人類が進出していたことから、人類による火の使用の起源はかなりさかのぼる可能性もあるでしょう。