大河ドラマ『天地人』第36回「史上最大の密約」
昨日放送分の感想です。兼続は失脚し蟄居していた三成を訪れ、二人は対家康戦略を練り、再会を誓い合います。上杉と三成との間に密約があったか否かということは、以前より議論されてきましたが、直接の証拠がないことから、近年では否定的な見解が主流のようです。たしかに、そう考えるのが妥当かもしれませんが、上杉が家康にたいして強気な姿勢を崩さず、ついには討伐を受けるにいたった経緯を考えると、三成など反家康勢力との間になんらかの密約があったと考えるほうが自然かな、とも思います。
もっとも、討伐を受けるにいたったのは上杉の誤算だったか、じっさいに家康が上杉討伐に踏み切ったら、徳川の戦力が手薄になるであろう上方での反家康勢力の決起を上杉は期待しており、具体的な密約はなかったと考えることもできます。今回は、三成が前田利家没後に襲撃されたさいに、家康邸に逃げたとの旧来の説が採用されていましたが、近年では、三成は伏見の自邸、おそらくは伏見城内の「治部少丸」と呼ばれる曲輪に入ったとの見解が通説になっているようです(光成準治『関ヶ原前夜』P28)。
もっとも、討伐を受けるにいたったのは上杉の誤算だったか、じっさいに家康が上杉討伐に踏み切ったら、徳川の戦力が手薄になるであろう上方での反家康勢力の決起を上杉は期待しており、具体的な密約はなかったと考えることもできます。今回は、三成が前田利家没後に襲撃されたさいに、家康邸に逃げたとの旧来の説が採用されていましたが、近年では、三成は伏見の自邸、おそらくは伏見城内の「治部少丸」と呼ばれる曲輪に入ったとの見解が通説になっているようです(光成準治『関ヶ原前夜』P28)。
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