アメリカ大陸最古の芸術?

 フロリダ半島中部で発見された動物骨にマンモスが描かれていた、との見解が報道されました。この骨は、マンモス・マストドン・大型ナマケモノのいずれかの骨の一部で、その動物の死後すぐに描かれたものだ、と推定されています。これら3種の大型動物は氷河時代末期に絶滅しましたから、この線描画は1万年以上前のもの、ということになります。この時期以前に類例がないことから、アメリカ大陸最初の芸術の芽生え、との評価もなされています。

 しかし、氷河時代のフロリダ先住民族について研究しているマイアミ大学の水中考古学者ジョン=ジフォード氏は、「実際に見たわけではないが、本物かどうかは非常に疑わしい。この発見については今後、発表される学会機関誌の記事を読みたい」と述べ、疑問を呈しています。ただ、ジフォード氏は、今後このような遺物が発見される可能性があることも認めています。じっさい、今後アメリカ大陸において、1万数千年前の芸術的遺物が発見される可能性は高いと思います。

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