インダス文字は言語を表している?
インダス文字は言語を表しているのではないか、と指摘した研究(Rao et al., 2009)が報道されました。この研究では、インダス文字で書かれた文書の文字配列の統計的構造が、シュメール語や古代タミル語やリグ=ヴェーダのサンスクリット語といった他の言語体系、人間のDNAや細菌の蛋白質配列といった非言語体系、人工の言語体系と比較されました。その結果、インダス文字は言語体系と酷似しており、非言語体系とは似ていないことが分かりました。
こうした研究結果は、古代インダス文字は言語構造を有し、じっさいの人間の言語を表わすという主張を支持するものだ、とされています。インダス文字の権威であるアスコ=パーポラ博士は、この研究が有益だと認めつつも、文字の意味的理解をこれまでより進めるものではない、と指摘しています。インダス文字の解読には、インダス文字と他の解読済の文字とが併記された文書の発見が必要なのでしょう。
参考文献:
Rao RPN. et al.(2009): Entropic Evidence for Linguistic Structure in the Indus Script. Science, 324, 5931, 1165.
http://dx.doi.org/10.1126/science.1170391
こうした研究結果は、古代インダス文字は言語構造を有し、じっさいの人間の言語を表わすという主張を支持するものだ、とされています。インダス文字の権威であるアスコ=パーポラ博士は、この研究が有益だと認めつつも、文字の意味的理解をこれまでより進めるものではない、と指摘しています。インダス文字の解読には、インダス文字と他の解読済の文字とが併記された文書の発見が必要なのでしょう。
参考文献:
Rao RPN. et al.(2009): Entropic Evidence for Linguistic Structure in the Indus Script. Science, 324, 5931, 1165.
http://dx.doi.org/10.1126/science.1170391
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