大量絶滅の原因はガンマ線バースト?

 オルドビス紀(4億8800万~44300万年前頃)終盤における生物の大量絶滅の原因はガンマ線バーストだったのではないか、とする研究が報道されました。ガンマ線バーストのほとんどは、ひじょうに質量の大きい星の核が崩壊したときに発生する、高エネルギーの放射線と考えられています。新たなコンピューターモデルのシミュレーションによると、6500光年以内で発生したガンマ線バーストが地球に届けば、オゾン層を破壊して酸性雨を降らせ、地球寒冷化を引き起こす恐れがあることが示されました。

 これが、生物の大量絶滅につながったのではないか、というわけです。生物史において、何度か大量絶滅が起きていますが、そのなかには、ガンマ線バーストが要因だったものもあるかもしれません。ただ、これを実証するのは難しく、オルドビス紀終盤にかぎらず、生物の大量絶滅の要因については、今後も議論が続くでしょう。こうした脅威は常に起きる可能性がありますが、きわめて低い可能性であることも確かで、あまり気に病む必要はないでしょう。

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