「ホモ・サピエンス物語~はるかなる20万年の旅~」
NHKのBSハイビジョン『フロンティア』の『シリーズ人類史への正体』で放送された、2005年にフランスで制作された番組です。全編ドラマ仕立てだったのは意外でした。そのドラマが、最新の研究成果を盛り込んで、ホモ=サピエンス(現生人類)の世界への拡散がなぜ可能だったのか、という視点から描かれたものならよかったのですが、現生人類の「優秀さ」を散発的に描いた散漫な物語といった感があり、期待外れに終わったのは残念でした。
現生人類とネアンデルタール人やエレクトスと思われる他の人類集団との出会いは、おおむね友好的なものとして描かれ、かなりのていど意思疎通ができていたように描かれていましたが、正直なところ、疑問が残ります。また、現生人類よりもネアンデルタール人のほうが狩猟が上手かったかのような描写もありましたが、これにも疑問が残ります。狼が人間の子供を育てており、それが家畜としての犬の起源であったかのような設定にいたっては、呆れてしまいました。このドラマを見ても、現生人類の世界への拡散を可能とした理由が見えてこず、設定・脚本面で大いに問題の残る番組でした。
現生人類とネアンデルタール人やエレクトスと思われる他の人類集団との出会いは、おおむね友好的なものとして描かれ、かなりのていど意思疎通ができていたように描かれていましたが、正直なところ、疑問が残ります。また、現生人類よりもネアンデルタール人のほうが狩猟が上手かったかのような描写もありましたが、これにも疑問が残ります。狼が人間の子供を育てており、それが家畜としての犬の起源であったかのような設定にいたっては、呆れてしまいました。このドラマを見ても、現生人類の世界への拡散を可能とした理由が見えてこず、設定・脚本面で大いに問題の残る番組でした。
この記事へのコメント