エレクトスの生息環境の変容
初期エレクトスが到達したジャワの気候が、どのように変化していったのか、ということを論じた研究(Bettis et al., 2009)が公表されました。初期エレクトスがジャワに到達した年代については、人骨の発見された経緯に不明な点が多いこともあり、色々と議論のあるところですが、その年代は遅くとも100万年前頃になり、早ければ180万年前頃にまでさかのぼる、とされています。ともかく、エレクトスは初期更新世の頃にはジャワに到達していたようです。
エレクトスがジャワで遭遇したのは、ひらけた森林地帯をともなう高低差がなく湿気の多い草原で、こうした環境は、エレクトスの故郷であるアフリカでも珍しくなかったでしょうし、それゆえにエレクトスは早期にジャワまで進出できたのでしょう。この研究では、ジャワの土壌の有機物と炭酸塩の炭素同位体値の分析などから、ジャワの初期更新世の古気候が推測され、初期更新世を通じての長期の傾向として、乾季の期間が長くなるなど、ジャワの気候は乾燥化していったのではないか、とされています。
参考文献:
Bettis III EA. et al.(2009): Way out of Africa: Early Pleistocene paleoenvironments inhabited by Homo erectus in Sangiran, Java. Journal of Human Evolution, 56, 1, 11-24.
http://dx.doi.org/10.1016/j.jhevol.2008.09.003
エレクトスがジャワで遭遇したのは、ひらけた森林地帯をともなう高低差がなく湿気の多い草原で、こうした環境は、エレクトスの故郷であるアフリカでも珍しくなかったでしょうし、それゆえにエレクトスは早期にジャワまで進出できたのでしょう。この研究では、ジャワの土壌の有機物と炭酸塩の炭素同位体値の分析などから、ジャワの初期更新世の古気候が推測され、初期更新世を通じての長期の傾向として、乾季の期間が長くなるなど、ジャワの気候は乾燥化していったのではないか、とされています。
参考文献:
Bettis III EA. et al.(2009): Way out of Africa: Early Pleistocene paleoenvironments inhabited by Homo erectus in Sangiran, Java. Journal of Human Evolution, 56, 1, 11-24.
http://dx.doi.org/10.1016/j.jhevol.2008.09.003
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