初期現生人類の出アフリカと気候変化
初期現生人類の出アフリカと気候変化との関係について論じた研究(Carto et al., 2009)が公表されました。2つの気候モデルシミュレーションから、インリッヒ=イベントとアフリカの気候との関連が追及され、アフリカの乾燥化とそれに伴う植生の変化により、初期現生人類にとって適した居住域の減少が、現生人類に出アフリカを強制したのではないか、とされます。
気候変動が現生人類の出アフリカの要因である可能性はかなり高いのですが、社会・技術革新といった現生人類社会の変容も、出アフリカの要因として考えられるでしょう。もちろん、そうした変容も気候変動と関わりがあるのでしょうが、現生人類の出アフリカについては、単一の要因ではなく総合的な要因の整合的な解釈が要求されているのだと思います。
参考文献:
Carto SL. et al.(2009): Out of Africa and into an ice age: on the role of global climate change in the late Pleistocene migration of early modern humans out of Africa. Journal of Human Evolution, 56, 2, 139-151.
http://dx.doi.org/10.1016/j.jhevol.2008.09.004
気候変動が現生人類の出アフリカの要因である可能性はかなり高いのですが、社会・技術革新といった現生人類社会の変容も、出アフリカの要因として考えられるでしょう。もちろん、そうした変容も気候変動と関わりがあるのでしょうが、現生人類の出アフリカについては、単一の要因ではなく総合的な要因の整合的な解釈が要求されているのだと思います。
参考文献:
Carto SL. et al.(2009): Out of Africa and into an ice age: on the role of global climate change in the late Pleistocene migration of early modern humans out of Africa. Journal of Human Evolution, 56, 2, 139-151.
http://dx.doi.org/10.1016/j.jhevol.2008.09.004
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